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国宝-考古|宗像大社沖津宮祭祀遺跡出土品[福岡]

国宝DB-考古・歴史資料

宗像大社・沖津宮のこと

宗像大社は、福岡市と北九州市の中間で海岸まで約2kmほどの場所に「市杵島姫神」を祀る「辺津宮」、海岸から5kmほどの位置に浮かぶ大島に「湍津姫神」を祀る「中津宮(なかつぐう)」、そこから北西60km沖合の孤島「沖ノ島」に「田心姫神」を祀る「沖津宮(おきつぐう)」があり、宗像三女神を祀る三社で「宗像大社」とする。

沖ノ島は、島全体がご神体とされ、中腹に田心姫神(たごりひめのかみ)を祀る沖津宮が建てられ、神職1人が10日交替で奉仕する。 現在でも女人禁制で、禊や一木一草一石たりとも持ち出さないなど、厳しい掟が守られている。

国宝『宗像大社沖津宮祭祀遺跡出土品』

島全体をご神体とする沖ノ島には、島内に多くの祭祀跡が残っており、古墳時代の4世紀~平安時代10世紀までの遺物8万点以上が出土している。 日本で作られたものの他、大陸からもたらされたものにはペルシアのガラス製品などもみられ、その遺物の豊富さから「海の正倉院」と呼ばれる。

金属製品では、指輪などの宝飾品や金銅で飾られた馬具、鏡や鉄刀のほか、機織り機のような生活用品のミニチュアもある。 石や貝を細工した勾玉やブレスレットなども多く、陶器では土師器や須恵器の他に唐三彩などもある。

国宝指定の内容

正三位社前遺跡出土
金属製品 一括
土師器 3点

第一号遺跡出土
金属製品 一括
滑石製品 一括
三彩陶器 23点

第三号遺跡出土
鉄環 2点
滑石製品 7点
土師器・須恵器 一括

第四号遺跡出土
金属製品 一括
玉類 括
滑石製品 63点
貝製品 7点
土師器・須恵器 一括

第五号遺跡出土
金属製品 一括
玉類  3点
滑石・碧玉製品 一括
貝製品 4点
三彩陶器残欠 一括
土師器・須恵器 一括

第六号遺跡出土
金属製品 一括
玉類・滑石製品 一括
貝製品 2点
土師器・須恵器 一括

第七号遺跡出土
金属製品 一括
玉類・滑石製品 一括
真珠・貝製品 5点
三彩陶器残欠 1点

第八号遺跡出土
金属製品 一括
玉類・滑石製品 一括
ガラス碗残欠 1点
貝製品 9点

第九号遺跡出土
金属製品 14点
貝製品 5点

第十号遺跡出土
須恵器  2点

第十五号遺跡出土
乳文鏡 1面

第十六号遺跡出土
銅鏡 4面
金属製品 一括

第十七号遺跡出土
碧玉釧 3点
玉類・滑石製品 28点

第十八号遺跡出土
銅鏡 残欠共 14点
碧玉釧 1点
玉類 一括
鉄刀子 4点

第十九号遺跡出土
銅鏡 1面
金属製品 48点
玉類・滑石製品 一括

第二十号遺跡出土
刀剣類 5点
金属製品 6点
玉類 一括
滑石製品 1点
土師器・須恵器 6点

第二十一号遺跡出土
銅鏡 残欠共 32点
金属製品 一括
玉類・滑石製品  一括
ガラス小玉 一括
貝製品 11点
土師器 一括

第二十二号遺跡出土
金属製品 一括
滑石臼玉 一括
貝製品 一括
土師器・須恵器 11点

第二十三号遺跡出土
珠文鏡 1面
金属製品 一括
玉類 一括
貝製品  25点

伝福岡県宗像大社沖津宮祭祀遺跡出土品
金銅高機 1基
銅鏡 残欠共 36点
金属製品 一括
玉類・滑石製品 一括
貝製品 一括
石製品 8点

この国宝を観るには

宗像大社辺津宮に隣接する「宗像大社神宝館」で常設展示されている。 九州国立博物館でも、十数点が交替で展示される。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-862
【指定番号】00029-1
【種別】考古資料
【指定名称】福岡県宗像大社沖津宮祭祀遺跡出土品
【ふりがな】ふくおかけんむなかたたいしゃおきつぐうさいしいせきしゅつどひん

【台帳・管理ID】201-11233
【指定番号】00029-2
【種別】考古資料
【指定名称】伝福岡県宗像大社沖津宮祭祀遺跡出土品
【ふりがな】でんふくおかけんむなかたたいしゃおきつぐうさいしいせきしゅつどひん

【員数】一括
【国宝指定日】1962.06.21
【説明】玄海灘に浮ぶ沖ノ島からの出土品である。鏡、人形、武器類、唐三彩、金銅龍頭など、その内容は多彩である。これらは神宝、幣帛を奉献し、祈請されてきたもので、古墳時代以降、平安時代に至るまでの上代祭祀の状況をよく伝えており、他の祭祀遺物と比較してもきわめて異彩を放っている。(古墳時代~平安時代)

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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