埴輪 武装男子立像[東京国立博物館]

埴輪 武装男子立像[東京国立博物館]

国宝『埴輪 武装男子立像』

群馬県新田郡九合村(現在の太田市)から出土した埴輪で、武具を装着した人物埴輪である。 この付近からは、数多くの武人埴輪が出ており、制作集団がいたと考えられる。 埴輪が単体で国宝に指定されるのは、この1躯のみ。

体は、肩に覆いの付いた甲冑に、肘上から手の甲を守る籠手を着け、下に着けた衣服は、多くの紐で結ばれている。 頭の兜には、後世の兜にもみられる後頭部を保護する錣(しころ)が付き、頬から顎近くにも覆いがある。 右手には鞘入った大刀を、左手には弓を持ち、背中には矢を入れる靫(ゆき)を背負っている。

埴輪とは

古墳時代の日本で作られ、古墳の上や周辺に並べられた素焼きの土製品で、短い柱のような「筒形埴輪」と、物を模った「形象埴輪」に大別される。 形象埴輪は様々な人物のほか、猪・犬・鶏など身の回りの動物、家や調度品から武具など、当時の生活を知る資料にもなる。 円筒埴輪は、古墳の装飾や土崩れを防ぐためと考えられる。 形象埴輪は、死後の世界での生活のためとする説や、殉死の代わりにしたとする説、権力の象徴や承継の儀式など、様々な説がある。

東京国立博物館 常設の埴輪展示コーナー

この国宝を観るには

東京国立博物館の所蔵だが、2017年から解体をしての大規模修理に入っており、現在は観ることができない。 それ以前は、平成館の1階でほぼ常設展示されていた。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-871
【指定番号】00035-00
【種別】考古資料
【指定名称】埴輪武装男子立像
【ふりがな】はにわぶそうだんしりゅうぞう
【員数】1躯
【国】日本
【時代・年】古墳時代
【ト書】群馬県太田市(旧新田郡九合村)出土
【所在地】東京国立博物館
【国宝指定日】1974.06.08
【説明】武具を着装し、武器を装備した武人埴輪である。きりっと結んだ口元と、深く切りこまれた目には武人としての気品と風格があり、甲胄を着け、弓や大刀の柄をにぎりしめてその動作を巧みにとらえている。東日本では武人埴輪が多く発見されているが、本埴輪は大きさもあり、各部分の製作もていねいで保存状態もよく、最も優れた作品である。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

※このページの画像は「研究情報アーカイブズ」のものを使用しています。

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