国宝『天蓋』
鳳凰堂の本尊『阿弥陀如来坐像』の頭上に飾られる天蓋で、中央の円形とそれを大きく囲む方形の二重天蓋になっている。 木造の上に金箔を施し、花などを彩色で入れる部分もある。 この天蓋も、定朝工房が関わっていると考えられている。
中央の円形天蓋は、中央に8枚の花弁のように切り込みの入る「八花鏡」があり、外光を反射させていた。 外側の方形天蓋は、内側の天蓋よりもかなり大きく、折上げ格天井のように段差が付いている。 いずれも、パルメット模様(唐草の先に花を組み合わせた模様)などが、透かし彫りや浮き彫りで彫られている。
この国宝を観るには
現在も鳳凰堂の内部、阿弥陀如来の頭上に設置されている。 鳳凰堂の内部は拝観と別に入場券を買う必要があり、1度に入場できる人数が制限されるので、平等院に入ったらまず鳳凰堂の整理券を確認する。 混雑時は1時間以上待つこともあるので、待ち時間の間に鳳翔館や庭園で過ごすとよい。
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-263
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00099-00
【種別】彫刻
【指定名称】木造天蓋(所在鳳凰堂)
【ふりがな】もくぞうてんがい
【員数】1具
【時代・年】平安時代
【ト書】(〓漆螺鈿方蓋及宝相華透彫円蓋)
【所在地】平等院
【国宝指定日】1956.06.28