国宝『天橋立図』
89.5×169.5cmと大型の水墨画で、落款や印章は無いが、雪舟の作とほぼ断定されている。 天橋立とその周辺が詳細に描き込まれており、智恩寺の多宝塔と成相寺の伽藍が描かれているため、明応10年(1501年)~永正3年(1506年)に描かれたと推定される。
推測される制作年代は、雪舟が80歳を超えた時期にあるが、現地に赴き写生したと考えられている。 斜め上から俯瞰したように描かれるが、高い位置から写生したわけではなく、中国留学で培った画面構成によるものだと思われる。 サイズの不揃いな紙を継いでおり、落款なども無いことから、下絵として描かれたと考えられる。
この国宝を観るには
あまり公開の機会は多くないが、国立博物館の特別展などで公開されることがある。
公開履歴
2024/4/13~5/26 京都国立博物館「雪舟伝説」
2021/7/24~8/22 京都国立博物館「京の国宝」
2020/10/31~11/23 丹後郷土資料館「天橋立と丹後国分寺」
2018/5/8~5/27 東京国立博物館「名作誕生-つながる日本美術」
2017/10/3~10/29 京都国立博物館「国宝展」
2014/11/26~12/7 東京国立博物館 「日本国宝展」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-34
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00031-00
【種別】絵画
【指定名称】紙本墨画淡彩天橋立図〈雪舟筆/〉
【員数】2幅
【時代・年】室町時代
【作者】雪舟
【所在地】京都国立博物館
【国宝指定日】1952.03.29