開館40周年記念名品展 第1部
梅のたよりを聞くころに始まる、熱海MOA美術館の名品展です。 熱海の梅まつりにあわせて、尾形光琳の国宝『紅白梅図屏風』が公開され、他にも自館の名品が数多く並びます。 こちらは自館のコレクションは写真撮影OKが多いので、写真好きな方は空いている時間を狙うといいですよ。
今回は紅白梅図屏風だけでなく、MOA美術館が所蔵する全3件の国宝全てが公開されます。 中でも手鑑「翰墨城」は、奈良時代からの名筆家の書を貼り交ぜたコレクターブックで、ジャバラ状の台紙の裏表に貼ってあるので、公開される場所によって観られる書が変わります。 すでに観たことがある方も、今回は全く異なる内容かもしれません。
今年も規模は縮小されそうですが、1/8~3/6は熱海梅園の梅まつりが開かれますので、実際の梅と梅図の名品を見比べに行くのも良さそうです。
この展覧会で観られる国宝
紅白梅図屏風 尾形光琳筆
尾形光琳の代表作どころか、琳派を代表する絵画の『紅白梅図屏風』は、1双の屏風の中央に黒と金の川が流れ、その左右に白梅の老木と紅梅の若木が配置されています。 以前MOA美術館に行ったときは、この展示の前にスペースが広くとられていて、近くでじっくり観たり、遠くから眺めたりとずいぶん楽しませて頂きました。
色絵藤花文茶壺 野々村仁清作
華やかな京焼の大成者といわれる野々村仁清の代表作で、全体に藤の花房が描かれた大型の茶壷です。 武家の名門京極家が数多く発注して、現在も美術館などで見かける仁清の色絵茶壷ですが、国宝に指定されたのはこの藤花茶壷だけです。 MOA美術館は他にも仁清の作品を何点か所蔵されているので、今回も他に何か観られるかもしれません。
手鑑「翰墨城」
現代のトレーディングカードファイルのようなものですが、古代からの名筆家の書を少しずつ貼り付けたもので、天皇や皇族の書に始まり、公家や高僧、女性とジャンルごとに分かれています。 内容も経典に和歌に書状とバラバラですし、行書・楷書・草書と様々な様式、それから使われている料紙も色とりどり様々な和紙なので、色んな角度から楽しむことができます。
展覧会 概要
期間:2022/1/28~3/27
時間:9:30~16:30(入館は30分前まで)
休館:木曜日(祝日は開館)
料金:一般¥1,600、高大生¥1,000、中学生以下無料
MOA美術館 公式サイト