六祖とは
宗派の6番目の祖や、6人の祖を「六祖」というが、禅宗では6番目の祖である「慧能(えのう、恵能とも)」のことを指す。 慧能(638〜713)は中国唐時代の僧で、諡号は大鑑禅師だが曹渓大師や六祖大師とも呼ばれる。 幼い頃に父を亡くし市場で薪を売って母を養っていたが、金剛経を聞いて出家を志し、第五祖の弘忍の弟子となりその後継となった。
国宝『六祖挟担図』
頭巾をかぶり斧を担いだ慧能が、金剛経に聞き入っているところを描いたもの。 中国・南宋時代(日本の平安末~鎌倉時代頃)に描かれたと考えられ、左下に「直翁」の印があるが作者についての詳細はわからない。 上部には、南宋時代の僧「偃谿黄聞」の賛(画に添えられる詩や文書)が入り、通常とは異なる左から右へと書かれている。
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五島美術館Webサイト「コレクション」→「大東急記念文庫」→「絵画」で画像が確認できます
この国宝を観るには
所蔵館の五島美術館で公開されることがあるが、時期は決まっていない。
公開履歴
2023/8/26~9/18 五島美術館「白・黒・モノクローム」
2022/11/22~12/4 神戸市立博物館「よみがえる川崎美術館」
2022/8/27~9/19 五島美術館「禅宗の嵐」
2019/4/23~5/6 五島美術館「和と漢へのまなざし」
2017/10/3~10/15 京都国立博物館「特別展覧会 国宝」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-54
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00049-00
【種別】絵画
【指定名称】紙本墨画六祖挟担図「直翁」の印がある
【員数】1幅
【国】中国
【時代・年】南宋時代
【ト書】偃谿黄聞の賛がある
【所有者】五島美術館
【国宝指定日】1952.03.29