国宝『向上寺 三重塔』
向上寺は、瀬戸内海に浮かぶ「生口島」の北部、瀬戸田港にも近い「潮音山」に、この地の有力者だった「生口氏」によって応年7年(1400年)に建立された。 三重塔は、山頂付近に建っているが、本堂は明治初頭に焼失し、現在も仮本堂となっている。
向上寺が開かれて約30年後、永享4年(1432年)建立の三重塔は、国宝に指定された三重塔の中では最も新しい。
向上寺は禅宗だったため、和様に唐様が取り入れられた形式をしており、各層に花頭窓があるほか、組物の装飾が見事である。
この国宝を観るには
潮音山公園の山頂近くにあり、港側と瀬戸田交番側からの遊歩道を10分ほど昇ることになる。 いつでも見学可能。
アクセス(公共交通)
しまなみライナー(福山~今治線)
福山~(向島・因島)~瀬戸田BS~瀬戸田PA~(大三島・伯方島・大島)~今治
瀬戸田BS・瀬戸田PAまでは、島内を1週する「本四バス」での移動、またはタクシー
福山~瀬戸田 約45分 片道¥1,400
今治~瀬戸田 約50分 片道¥1,300
時刻表は、公式サイトをご覧ください
おのみちバス
尾道から「瀬戸田」行きバスで、「耕三寺」または「瀬戸田港」下車
尾道駅~瀬戸田港 約1時間 片道¥1,050
1日3~4本程度
時刻表は、公式サイトをご覧ください
瀬戸内クルーズ「尾道~瀬戸田航路」
尾道駅~瀬戸田 約40分 片道¥1,300
1日8本程度
時刻表は、公式サイトをご覧ください
※料金は2019年時点のものです
文化財指定データ
【台帳・管理ID】102-3188
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00193
【種別】近世以前/寺院
【指定名称】向上寺三重塔
【ふりがな】こうじょうじさんじゅうのとう
【員数】1基
【時代・年】永享4年(1432年)
【構造・形式】三間三重塔婆、本瓦葺
【所在地】広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田
【国宝指定日】1958.02.08
【説明】向上寺は尾道より船で一時間半程の海上にある生口島にあり、三重塔は永享四年(一四三二)の建立である。禅宗寺院の塔婆として貴重な遺構であるとともに、唐様の手法が濃厚で、細部も特色ある意匠がみられる。建立年代が明らかであり、部材がほとんど当初材のみと思われることもめづらしい。
ついでにグルメ
耕三寺から瀬戸田港に向かう2股は、左は車道で右は旧道で、ちょうどその角にある「さよ」は、気さくな大衆食堂です。
ラーメン・カレー・うどん、といった定番メニューだけでなく、瀬戸内らしい「鯛めし」や「蛸めし」、季節によっては「牡蠣入りお好み焼き」なども味わえます。
生口島はレモンの名産地で、レモンラーメンやレモネードもありますよ。 お手頃価格なのもうれしいです。