風土記のこと
奈良時代に入って間もない和銅6年(713年)に、元明天皇が各地の風土や文化を報告させる勅命を出し、律令制での国ごとに「〇〇風土記」が編纂された。 一部は欠けるが、この『播磨国風土記』と『肥前国風土記』の写本が国宝に指定されている。
国宝『播磨国風土記』
平安時代に書写された播磨国(現在の兵庫県の一部)風土記で、公家の三条西家に伝わった。 播磨国風土記で現存するのはこの1巻のみで、現存する風土記写本のうちでも最古のもの。
この国宝を観るには
天理大学附属天理図書館の所蔵だが、一般的に公開はされておらず、奈良県天理市にある「天理大学付属天理参考館」の企画展で、まれに公開される場合がある。 少ないが、他館へ貸し出される場合もある。
公開履歴
2020/1/15~2020/2/9 東京国立博物館 平成館「出雲と大和」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-765
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00256-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】播磨国風土記
【ふりがな】はりまのくにふどき
【員数】1巻
【時代・年】平安時代
【所在地】天理大学附属天理図書館
【国宝指定日】1965.05.29
【説明】三条西家に伝来して早くから知られていたもので、書風からみて平安時代を下らず、播磨風土記の現存唯一の古写本である。さきに国宝に指定された肥前国風土記(香川県猪熊家所蔵)とともに、風土記古伝本として最も貴重なものである。