藝大コレクション展 2021 Ⅰ期「雅楽特集を中心に」
30,000点に及ぶ東京藝術大学の美術館コレクションの中から、第1期は雅楽にまつわる作品が中心のようです。 これは、昨年予定されていた御即位記念の特別展「雅楽の美」が、新型コロナの影響で中止になってしまったからでしょうか。 とても楽しみにしていた展覧会だったので、その一部分や雰囲気だけでも覗けたらなと思っています。 毎年恒例のコレクション展は、大人¥440と非常にお手頃な料金なので、旅行や越境レジャーが難しそうな今年、都内でヒマを持て余した方にオススメの展覧会です。
雅楽特集ということで、もちろん雅楽で使用する楽器や、雅楽や舞楽を描いた絵画作品が公開されます。 その他、雅楽の成立に影響したのでしょうか、伎芸天や吉祥天など中国の影響を受けた風俗の作品も並ぶようです。 チラシを見ると、シカゴ万国博覧会に出品された竹内久一作の2.8mもある伎芸天像や、美仏といえば名前のあがる浄瑠璃寺の吉祥天像の厨子壁画など、仏像ファンが気になりそうな作品があります。
この展覧会で観られる国宝
絵因果経(絵画/奈良時代)
藝大美術館が所蔵する2件の国宝のうちの1つで、奈良時代に描かれた経典ですが、上半分は素朴なタッチで経典の内容が絵で表されています。 日本の寺社には「絵解き」といって、掛軸や巻物を見せながら、その教義を伝えるという伝道の方法がありますが、その元祖なのかもしれません。 1300年も経っていると思えない状態の良さと、現代の感覚にマッチしたカワイイ作品です。
展覧会 概要
期間:2021/7/22~8/22
時間:10:00~17:00(入館は30分前まで)
休館:月曜日(8/9は開館し8/10が休館)
料金:一般¥440、大学生¥110、高校生以下無料
※事前予約制ではないが、混雑時は入場制限の可能性あり
東京藝術大学 大学美術館 公式サイト