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情報|春日大社国宝殿「秘められた大和の名刀」2021/12/24~2022/4/3[奈良]

情報-寺社・ご開帳・イベント

秘められた大和の名刀 展

春日大社の数多い祭祀の中でも特に大規模で、祭日の12/17は街中にお祭りムードが漂う「春日若宮おん祭」では、国宝殿の1Fに置かれている「鼉太鼓(だだいこ)」が御旅所に安置されて、数多の奉納芸能の演奏で使われます。 というわけで、12/13~12/24は国宝殿は休館になるんですね。

参拝客の増える年末年始は、ここ数年は人気に高い刀剣の展覧会です。 今回は「秘められた大和の名刀―今明かされる大和の珠玉の名刀 春日の神々への至宝刀―」ということで、奈良を本拠地とした大和鍛冶による刀剣や、春日大社に奉納された名刀が並ぶ豪華な展覧会です。 春日大社の奉納刀剣類は、拵(こしらえ)という刀剣の外装が一緒に伝わっているものが多いので、刀剣に詳しくない方でもその豪華さは観ていて楽しいと思います。

春日大社国宝殿「秘められた大和の名刀」チラシより

この展覧会で観られる国宝

通期(2021/12/24~2022/4/3)

菱作打刀(中身無銘)

豪華さから、有力者の奉納だと考えられる刀剣が多い春日大社ですが、この打刀は箱書きから奉納者と奉納された日が判明しています。 至徳2年(1385年、南朝では元中2年)1月22日に、藤原氏勧修寺流の「葉室長宗」が奉納したものです。 それまでの来歴などはわかりませんが、平安後期~鎌倉時代頃に作られたと考えられ、打刀としては最古級です。

本宮御料古神宝類

武具や調度品など292点で構成される春日大社本宮の古神宝類から、今回は「紫檀地螺鈿飾剣」「黒漆平文飾剣(柄欠失)」が公開されます。 紫檀地螺鈿飾剣は、紫檀(したん)で作られた鞘に、螺鈿で鸚鵡が表されていて、今回のチラシ裏面の右上に写真が掲載されています。

沃懸地獅子文毛抜形太刀・拵

毛抜形太刀は、平安時代に宮中を護る衛府が身に着けた形で、沃懸地という蒔絵の地に、3頭の獅子が彫られています。 この3頭は全て姿勢が異なり、とても愛嬌のある可愛らしい姿をしています。

沃懸地酢漿平文兵庫鎖太刀・拵

兵庫鎖太刀というのは、太刀を帯から吊るすのに、紐ではなく金属で編んだ鎖を用いたもので、平安後期~鎌倉時代に流行しました。 沃懸地に、家紋などにもよく使われる酢漿(かたばみ)の模様を、金属板を抜いて貼りつける平文の技法で表しています。

金装花押散兵庫鎖太刀

こちらも兵庫鎖太刀ですが、酢漿平文などとはかなり趣が異なり、金ピカ無地に武将がサインのように用いた花押(かおう)が散らされていて、渋カッコいい一品です。 花押の主は足利一門の可能性が高いようですが、はっきり判明しておらず、社殿では足利義満の奉納だと伝わったようです。

前期(12/24~2022/2/13)のみ

金地螺鈿毛抜形太刀

この毛抜形太刀は、手に持つ柄(つか)の部分がメッキではない本物の金で作られています。 その豪華さから、相当な有力者の奉納ではないかと考えられるそうです。 そんな高価なものなのに、鞘には竹林で遊ぶ雀を猫がねらう姿が彫られているというギャップがたまりません。

後期(2022/2/15~4/3)のみ

若宮御料古神宝類

春日大社のすぐ近くにある摂社「若宮」に奉納された古神宝類で、若宮さまは御子神だからか、おもちゃのような模型や楽器など、カワイイものが多いです。 今回は「紫檀地螺鈿銀樋毛抜形太刀」が公開されるようで、これはかわいさというより、他の奉納品と同様に豪華そうです。

春日大社国宝殿「秘められた大和の名刀」チラシより

展覧会 概要

期間:2021/12/24~2022/4/3
時間:10:00~17:00(入館は30分前まで)
休館:2/14(展示替え)
料金:一般¥500、高大生¥300、小中生¥200

春日大社 公式サイト

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