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情報|三井記念美術館「自然が彩る かたちとこころ」7/10~8/22[東京]

情報-博物館・美術館

三井記念美術館コレクション名品展「自然が彩る かたちとこころ」

新型コロナの影響で、昨年からたくさんの展覧会が中止や短縮に追い込まれてしまい、私たち観る側はもちろん、企画や運営に携わる方々のガッカリはいかばかりかと拝察いたします。 三井記念美術館は、幅広い日本と東洋美術のコレクションがあるので、これまでも雛祭りなど名品展は多かったですが、昨年からは小村雪岱展以外はコレクション展が続いています。 それでも飽きない展覧会が企画されるのは、さすがのものです。

今回は「自然が彩る かたちとこころ」ということで、植物や生き物など自然の姿をとらえた美術品が並ぶようです。 景色や動植物の表現方法をテーマにした「理想化された自然を表す」「自然物を造形化する」「素材を活かして自然を表す」では、風景を描いた絵画や写生画、本物そっくりの置物などが並びます。 後半はちょっとひねって「自然をデフォルメして表す」「銘を通して自然を愛でる」で、自然をデザイン化した扇面や観世水など古くからモチーフ化してきた模様や、「卯花墻」の銘がある国宝の志野茶碗など自然を銘に持つ美術品と、日本美術鑑賞の醍醐味を体験できそうです。

この展覧会が終わると、2022年4月までリニューアル工事で長期休館になってしまうので、しばらくお預けのあの空間と日本橋散策を楽しみたいです。

三井記念美術館「自然が彩る かたちとこころ」チラシより

この展覧会で観られる国宝

雪松図屏風 円山応挙筆

江戸時代後期に京都で活躍した円山応挙の絵画で、唯一国宝に選ばれているのがこの『雪松図』です。 この雪に見える部分は、実は色を塗らずに紙の白さを残しているので、間近でじっくり見てみてください。 応挙の興した丸山派は写生を重視していますが、今回は応挙の「昆虫・魚写生図」も公開されるようなので、その緻密さもぜひ確認してください。

志野茶碗 銘「卯花墻」

国宝に指定された陶磁器は十数点ありますが、大半が宋時代の中国からもたらされたもので、日本で作られた焼物は5点だけです。 その内の1点は平安時代頃の大型の壺で考古資料に近く、2点は野々村仁清作、1点は本阿弥光悦作の茶碗で、茶の湯のために焼物が多く作られる時代の作品で、作者が不明なのに国宝に指定されたのはこの志野茶碗だけです。 ゴツそうに見えますが、実物はとても繊細な印象の抹茶椀です。

三井記念美術館「自然が彩る かたちとこころ」チラシより

今年からぐるっとパスが使えません

今まで、ぐるっとパスで無料で入場できていた三井記念美術館ですが、2021年度は参加されませんでした。 コロナ以降、開館時間を大幅に短縮されている関係や、2021年の8月~翌年4月まで長期休館に入るので、そんな関係もあるのでしょうか。 三井記念に行くからぐるっとパス買っちゃおう!という事もあったくらい、よく利用させていただいたので残念ですが、仕方がないですね。

または、同じくぐるっとパスに参加していない、東京駅近辺の美術館5館(アーティゾン・出光・三井記念・三菱一号館・ステーションギャラリー)に各1回ずつ入れて¥3,500という「東京駅周辺美術館共通券」だけにするのかなという気もします。 このお得な共通券は、残念ながら新型コロナの影響で2021年は発売されないそうですが、2022年も続けていただけたら嬉しいです。

展覧会 概要

期間:2021/7/10~8/22
休館:月曜日(8/9は開館)
時間:11:00~16:00(入館は30分前まで)
料金:一般¥1,300、大高生¥800、中学生以下は無料

三井記念美術館 公式サイト

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