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情報|奈良国立博物館「聖地 南山城」2023/7/8~9/3

情報-博物館・美術館

聖地 南山城 展

南山城ってどこ?という方もおられるかもしれませんが、山城国は京都の古い名称で、その南部で奈良に近い木津川市や京田辺市、和束町や南山城村あたりのことです。 この辺りは、平城京で仏教が興隆した頃の文化圏の北端で、都が京都に移ってからも旧都と新都を結ぶ位置にあったので、多くの寺院が建てられました。 都と距離があったので戦火を逃れた文化財が多く、この展覧会でも多くの寺院から仏像や仏画、経典や古文書など様々な文物が集められるようです。 秋には東京国立博物館に巡回しますが、7月上旬時点では東京のリストが公開されていないので、どの程度が被るのか不明です。

第1章 恭仁京の造営と古代寺院
第2章 密教の広がりと山岳修験
第3章 阿弥陀仏の浄土
第4章 解脱上人貞慶と弥勒・観音信仰
第5章 行基と戒律復興
第6章 禅の教えと一休禅師
第7章 近世の南山城と奈良

この展覧会で観られる国宝

阿弥陀如来坐像(九体阿弥陀) 第3章[浄瑠璃寺/京都]

浄土信仰は、平安時代の末に末法思想の影響で多くの信仰を集め、阿弥陀如来にすがって極楽浄土に往生しようというもので、生前の行いによって上品上生から下品下生の9段階「九品(くほん)」に分かれます。 九品それぞれの阿弥陀如来が作られたのが九体阿弥陀で、やや大きい中尊の左右に4躯ずつの阿弥陀の如来が並び、安置するお堂も横長に作られています。 平安末~鎌倉時代頃には多く作られたようですが、お堂と仏像が揃って残るのは浄瑠璃寺のみなんだそうです。 5年にわたって修理をしていたので、浄瑠璃寺に行っても1~2躯がお留守でしたが、今回公開される2躯が戻られたら、久しぶりに9躯が並ぶと思われます。 展覧会ではライティングされるでしょうから、お堂で拝観するのとは違った雰囲気が感じ取れるのではないかと思います。

海住山寺 五重塔 の「初層内陣扉絵」第4章[海住山寺/京都]

浄瑠璃寺から北に8kmほどの三上山の中腹にある海住山寺には鎌倉時代の遺構がいくつか残っていて、五重塔は国宝に、文殊堂は重要文化財に指定されています。 通常は外から眺めるだけですが、毎年秋には扉が開かれて、内側に描かれた梵天や帝釈天など天部と4名の僧の扉絵を観ることができます。 今回はこの扉絵8面が公開されるようです。

展覧会 概要

日程:2023/7/8~9/3
休館:月曜日(7/17は開館し、7/18が休館)
時間:9:30~18:00(入館は30分前まで)
料金:一般¥1,800、大高生¥1,300、小中生¥600

奈良国立博物館 公式サイト
南山城展 公式サイト

国宝の観られる南山城のお寺

南山城にはとても見応えのある寺院が多く観光客が少ない穴場ですが、交通の便が悪いのが難点で、公共交通機関で回ろうとすると、かなり待ったり歩いたりすることになります。 交通の事で躊躇していた方に朗報で、今回の南山城展期間にあわせて、奈良交通さんが「木津川古寺巡礼バス」を運行してくださるようです。 7/8~11/26の土日祝とお盆に運行され、奈良駅から浄瑠璃寺・岩船寺に行くことができ、日に1本(秋は日に3本)は加茂駅と海住山寺に近い(といっても徒歩40分)バス停「岡崎」まで行くことができます。 蟹満寺はJRの棚倉駅から徒歩圏内、大御堂観音寺は近鉄の三山木駅からのバスの他に、同志社大のキャンパスに行くバスも使えます。

浄瑠璃寺(九体寺)[木津川市]

国宝の『本堂』に9躯の国宝本尊『阿弥陀如来坐像』(内2躯は南山城展に出展)と国宝『四天王立像』の内2躯(他の2躯は東博と京博に寄託)が安置されていて、池を挟んだ向かいには国宝『三重塔』がある浄土式のお寺です。 池の周囲をぐるりと歩いたり、参道には茶店や土産物屋があって、静かな山里を満喫できます。

海住山寺 [木津川]

木津川市の古刹で、山の中腹にあるので徒歩だとかなりキツイ坂を上ることになります。 南山城展には国宝『五重塔』の扉絵が出展されていて、現地では五重塔を観ることができます。 このお寺では秋に寺宝展が開かれるほど多くの寺宝が伝わっていて、南山城展でかなりの数を観ることができます。

海住山寺から南に2kmほどの所には、聖武天皇によって遷都された恭仁京跡(完成を待たずに紫香楽宮に遷都)と山城の国分寺跡が史跡になっているので、歴史好きの方はこちらも訪れてみてください。

蟹満寺[木津川市]

三上山の海住山寺とは反対側の麓にある蟹満寺は、名前の通り蟹に関係する伝説の残るお寺で、飛鳥~奈良時代頃に作られた国宝本尊『釈迦如来坐像』が残っています。 高さ2.4mもある銅像仏で、調査によって作られたころから移動されていないことが分かっているようで、1,300もこの南山城の地にいらっしゃることになります。 静かなお寺ですので、本堂に座って釈迦如来像とゆっくり向き合うことができます。

観音寺[京田辺市]

同志社大学の京田辺キャンパス近くの田園の中にポツンとあるお寺ですが、かつては堂宇の立ち並ぶ大規模の寺院だったようです。 こちらの国宝本尊『十一面観音立像』は、聖林寺の国宝『十一面観音立像』との共通点が多く、官営か都の有力な工房で作られた兄弟仏だと考えられているのだそうです。 本堂の手前にある寺務所にお声がけをしたら、ご住職が中で説明をしてくださいました。

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