石山寺のこと
石山寺は、奈良東大寺の開基で大僧正にもなった「良弁」が、聖武天皇の発願により如意輪観音をまつったことに始まる。 醍醐寺を開いた聖宝が座主だったこともあり、その頃から現在に至るまで真言宗の寺院である。 琵琶湖の最南端に位置し「石山」の名の通り巨大な硅灰石が多く、本堂もその上に建てられている。 戦火にあっていないので、平安時代に再建された本堂を始め古い建物や宝物が多く残っている。
国宝『多宝塔』
多宝塔は建久5年(1194年)に源頼朝の寄進で建立され、年代のはっきりした多宝塔の中では日本最古のもの。 中の本尊は快慶作の大日如来で、内部に描かれた仏画と共に重要文化財に指定されている。
多宝塔は二層になっており、下層は正方形、上層は細めの円形で、屋根は宝形造の檜皮葺き。 軒先は長く緩やかなカーブで優美な印象を与える。 古さだけでなく美しさも日本一と言われる多宝塔である。
この国宝を観るには
公式サイトの2024/7/3付けのお知らせで、諸事情により閉扉とのことです。
石山寺の有料拝観エリア内にあるので、時間内は観ることができる。
住所:滋賀県大津市石山寺1-1-1
電車:JR「石山駅」で京阪に乗り換え「石山寺駅」下車徒歩約10分
バス:JR「石山駅」から京阪バスで10分ほど
アクセス:京都から電車で約30分
公式Webサイト:https://www.ishiyamadera.or.jp/
文化財指定データ
【台帳・管理ID】102-1316
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00004
【種別】近世以前/寺院
【指定名称】石山寺多宝塔
【ふりがな】いしやまでらたほうとう
【員数】1棟
【時代・年】建久5年(1194年)
【構造・形式】三間多宝塔、檜皮葺
【所在地】滋賀県大津市石山寺
【所有者】石山寺
【重文指定日】1899.04.05
【国宝指定日】1951.06.09
鑑賞ログ
2018年11月
紅葉シーズンで「あたら夜もみじ」というイベントをやっていました。 多宝塔の扉は開いていませんでしたが、すぐ近くで眺めることができます。 後ろからレーザー光線的なものが出ていたのと、ほんのりピンクのライトアップは、昼間観るのとはだいぶ印象がかわりそうです。 それでもライトアップされた夜の雰囲気は楽しいものです。