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国宝-彫刻|四天王立像[法隆寺金堂/奈良]

国宝DB-彫刻

国宝『四天王立像』

現存する日本最古の四天王像で、光背に刻まれた銘などから650年頃に作られたと考えられ、これは金堂で最も古く聖徳太子の存命中に作られた薬師如来像(607年制作)から約半世紀後である。 クスノキの一木造りで、光背や宝冠の一部には金属製の装飾が付けられている。

正面を向いてひれ伏すような姿の邪鬼の背に、それぞれの持ち物を手にした四天王が直立で立っている。 後世の勇ましい武将姿や躍動感あふれる姿勢とは一線を画す、止利作の本尊などと共通する穏やかな姿をしている。

東京国立博物館「聖徳太子と法隆寺」チラシより

四天王のこと

四天王は、仏教の守護神として、本尊や仏堂を守るように4隅に安置される。 特に、仏教が個人の利益のためでなく、国家鎮護を祈念した仏教伝来~平安時代頃の寺院には、四天王が置かれることが多かった。

北:多聞天(単尊では毘沙門天)、東:持国天、南:増長天、西:広目天が、それぞれ守護するとされる。 仏堂の4隅に安置される場合は、時計回りに45°回転させ、向かって右奥から時計回りに多聞天、右手前を持国天、左手前を増長天、左手奥に広目天を配する。 覚え方は、向かって右手前から時計回りに「じ ぞう こう た(地蔵買うた)」=じ(持国天)ぞう(増長天)こう(広目天)た(多聞天)の順に並んでいる。

法隆寺金堂の国宝

国宝『金堂
国宝『釈迦如来・両脇侍像
国宝『薬師如来坐像
国宝『毘沙門天・吉祥天立像
国宝『木造天蓋』

この国宝を観るには

法隆寺の金堂に安置されているため、拝観時間内ならいつでも観られる。

国宝『法隆寺 金堂』

寺外での公開

2021/7/13~9/5 東京国立博物館「聖徳太子と法隆寺」「広目天」「多聞天」
2021/4/27~6/20 奈良国立博物館「聖徳太子と法隆寺」「広目天」「多聞天」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-203
【指定番号】00042-00
【種別】彫刻
【指定名称】木造四天王立像(金堂安置)
【ふりがな】もくぞうしてんのうりゅうぞう
【員数】4躯
【国】日本
【時代・年】飛鳥時代
【ト書】広目天像の光背裏面に「山口大口費上而次木〓二人作也」/多聞天像の光背裏面に「薬師徳保上而〓師手古二人作也」の銘がある
【所有者】法隆寺
【国宝指定日】1952.03.29

出典:国指定文化財等データベース一部抜

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