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国宝-建築|長寿寺 本堂[滋賀]

国宝DB-建築

長寿寺のこと

湖南三山の1つで、西に位置して「西寺」と呼ばれる常楽寺に対して、長寿寺は「東寺(ひがしでら)」として親しまれている。 聖武天皇の勅願で良弁僧正が創建したと伝わり、皇女が誕生すると七堂伽藍が建立される。 源頼朝や足利将軍家の祈願所として発展するが、織田信長によって一部の堂宇が寺外へ移築されてしまう。

滋賀県湖南市 湖南三山「長寿寺」

国宝『本堂』

滋賀県湖南市 長寿寺 国宝『本堂』

本堂は「双堂(ならびどう)形式」で建てられており、内陣部分と外陣部分の2棟が前後に並んで建てられている。 その2棟の上に、檜皮葺の屋根がかぶさって1棟となっている。 蟇股などに古い形式がみられ、鎌倉時代前期に建てられたか、平安時代末期に遡るとする説もある。

長寿寺パンフレットより 双堂形式

内陣にある厨子は『春日厨子』といい、附として国宝に指定されている。 本尊の子安地蔵尊を中央に、観世音菩薩と毘沙門天を脇侍にまつるが、秘仏のため50年に1度しか開帳されない。

滋賀県湖南市 長寿寺 国宝『本堂』

この国宝を観るには

9時から16時の開門時間内は拝観可能で、本堂内に入って参拝することができる。

JR石部駅から、湖南市コミュニティバス「めぐるくん」が1日7~8本ほど運行されている。 西寺(常楽寺)からは徒歩で15分ほど。

毎年秋には「国宝 湖南三山紅葉めぐり」が企画され、国宝の『本堂』『三重塔』を持つ「常楽寺」と、『本堂』が国宝の「善水寺」との3か寺でイベントなどが開催される。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】102-1455
【指定番号】00112
【種別】近世以前/寺院
【指定名称】長寿寺本堂
【ふりがな】ちょうじゅじほんどう
【員数】1棟
【時代・年】鎌倉前期(1185~1274年)
【構造・形式】桁行五間、梁間五間、一重、寄棟造、向拝三間、檜皮葺
【附指定】厨子1基
【所在地】滋賀県湖南市東寺
【国宝指定日】1953.03.31
【説明】長寿寺は良辨僧正の創立するところと伝える。本堂の建立年代は明らかでないが、様式手法より鎌倉初期とみられる。鎌倉時代初期に於ける純和様の本堂として意匠的に優れているばかりでなく、小屋組までよく古様を伝えていることは技術史的にも価値が髙い。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

鑑賞ログ

2018年11月

秋の紅葉シーズンで、駐車場で地元の名産品を売っていたり、寺内でも展示があったりで賑やかでした。 まさに古刹というイメージで、自然風な参道を抜けると檜皮葺の本堂があります。 手水に紅葉が飾られたり、檀家さん達が盛り上げている素敵なお寺でした。

滋賀県湖南市 湖南三山「長寿寺」
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