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国宝-建築|東大寺 二月堂[奈良]

国宝DB-建築

国宝『二月堂』

大仏殿から東に坂を上がった「上院」エリアにあり、毎年2月の「お水取り(修二会)」が行われるので「二月堂」と呼ばれる。 お水取りは752年から続く行事で、二月堂もその頃に創建され、平家の焼き討ちや戦国時代でも焼け残ったが、1667年にお水取りの失火で焼けてしまった。 現在の二月堂は、この2年後の寛文9年(1669年)に再建されたもの。

建物は斜面に西向きに建っており、京都の清水寺などのような「懸造(かけづくり)」で、大仏殿をはじめ奈良公園や奈良市街が一望できる。 懸造りは、観音をまつる堂宇に多く、この二月堂の本尊も大小2躯の十一面観音だが、絶対秘仏で誰も観ることができない。

東大寺二月堂 北側の回廊から
東大寺二月堂

二月堂で行われる行事

1月1日 初詣(3日まで万灯明)
2月3日 節分・星祭(万灯明、豆まき、星供養)
3月1~15日 お水取り(修二会 本行)
8月9日 功徳日(万灯明、福引)
9月17日 十七夜・十七夜盆踊り(河内音頭・江州音頭の盆踊り、万灯明)
12月14日 仏名会(千反礼拝=法会の見学が可能)

東大寺二月堂外陣には燈籠が吊るされる

この国宝を観るには

東大寺の堂宇はそれぞれに入場料がかかるが、この二月堂は24時間無料で拝観できる。 観光客にも人気があり、外陣には燈籠が吊られていて夜には明かりが入る。

東大寺の国宝建造物

南大門
金堂(大仏殿)
二月堂
法華堂(三月堂)
鐘楼
開山堂
転害門
本坊経庫

文化財指定データ

【台帳・管理ID】102-2457
【指定番号】00224
【種別】近世以前/寺院
【指定名称】東大寺二月堂
【ふりがな】とうだいじにがつどう
【員数】1棟
【国】日本
【時代・年】寛文9年(1669年)
【構造・形式】懸造、桁行十間、梁間七間、一重、寄棟造、本瓦葺
【所在地】奈良県奈良市雑司町
【所有者】東大寺
【重文指定日】1944.09.05
【国宝指定日】2005.12.27
【説明】東大寺二月堂は,大仏殿の東方にあり,8世紀後期の成立と考えられている。現在の堂は,寛文9年(1669)に再建された正面7間,奥行10間に及ぶ大建築で,前半が礼堂と西局及び舞台など,後半が内陣と外陣及び局で構成されている。 全体として,材料は精選された良材を用いており,施工も入念である。また,精緻な比例や強固な構造技法など,近世的な建築技術が随所にみられる。 東大寺二月堂は,古代から中世に拡充・発展させた平面や空間の特質を継承しつつ,近世の建築技術を駆使し高い完成度をもっており,江戸幕府による大規模な造営になる代表的な建築のひとつといえる。 古代から連綿と続く修二会ときわめて密接に結びついている類いまれな建築として,文化史的にも特に深い意義を有している。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

鑑賞ログ

2019年1月

何度も来ている東大寺ですが、中まで入ったことはなく今回初めて入りました。 まさか無料とは思いもせず驚きましたが、こちらが24時間参拝可能ということも知り、更に驚きました。 東大寺大仏殿や奈良の市街を一望できて清水寺の舞台のようです。

東大寺二月堂から見る景色 左は「良弁杉」、やや右奥には大仏殿
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