餓鬼草紙(絵十図・河本本)[東京国立博物館]

餓鬼草紙(絵十図・河本本)[東京国立博物館]

餓鬼と六道-

餓鬼とは、仏教の「六道」の1つで、天道・人道・阿修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道の5番目、地獄よりもマシだが苦しみは多く、畜生道・地獄道との3つで「三悪道」と呼ばれる。 人間だけでなく生き物は全て、生前の行いによって来世で六道のいずれかに生まれ変わるとされる。 一番良い「天道」でも死の苦しみはあり、それも無い「極楽浄土」に行くことが願われた。

餓鬼草紙(絵十図・河本本)[東京国立博物館]

国宝『餓鬼草紙(絵十図・河本本)』

餓鬼草紙(絵十図・河本本)[東京国立博物館]

餓鬼の姿が描かれた平安時代末期~鎌倉時代の絵巻物で、貴人の暮らしの中に餓鬼が紛れ込む様子から、地獄のように餓鬼が責め苦を味わう様子まで、10種の様子が描かれている。 元は後白河法皇が三十三間堂に納めたものだと考えられている。

餓鬼草紙(絵十図・河本本)[東京国立博物館]

詞書は失われ10枚の絵が継がれているので「絵十図」と呼ばれる。 江戸時代の岡山を代表する豪商「河本家」の旧蔵品だったので、「河本本」と呼ばれたり、もう1点の国宝で京都国立博物館蔵の『餓鬼草紙』と区別するため「東博本」と呼ばれることもある。

餓鬼草紙(絵十図・河本本)[東京国立博物館]

この国宝を観るには

所蔵館の東京国立博物館で数年に一度出展されるが、それほど頻繁ではないので機会があれば観ておきたい。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-31
【指定番号】00028-00
【種別】絵画
【指定名称】紙本著色餓鬼草紙〈/(絵十図)〉
【員数】1巻
【時代・年】鎌倉時代
【所在地】東京国立博物館
【国宝指定日】1952.03.29
【説明】生前の行いにより人は六道(天・人・阿修羅・畜生・餓鬼・地獄)のいずれかに輪廻すると仏教では説くが,本図は飽くことなき飢えに苦しむ餓鬼道のありさまを描く。醜悪な世界であるが,優れたやまと絵画家の手により高い芸術性を持つ。鎌倉時代初頭期の作。

出典:国指定文化財等データベース一部抜

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