夏景山水図[久遠寺/山梨]

夏景山水図[久遠寺/山梨]

国宝『夏景山水図』

中国北宋の皇帝で、風流が過ぎて国が滅びたという「徽宗」の作だと伝わる掛軸で、作者については「胡直夫」とする伝承もある。 画面の左側には、岩の上にそびえる松の枝葉が風雨に揺れる様子を描き、右下の1本道を行く道士が後ろを振り返っている。 墨の濃淡で景色を描き分け、松の枝などわずかに淡彩がほどこされる。

大きさや画風から、京都の金地院が所有する秋景と冬景の2幅と、現在は失われた春景とで、春夏秋冬の4幅対だったと考えられている。 足利3代将軍義満の鑑蔵印「天山」が押されている、旧東山御物である。 寛文12年(1672年)に、浜松藩主の太田資宗が久遠寺に寄進したと箱書きで判明しているが、それ以前の経緯については不明。

国宝『夏景山水図』久遠寺/山梨
国宝『夏景山水図』久遠寺/山梨

この国宝を観るには

東京国立博物館に寄託されており、それほど機会は多くないが、同館での通常展や国立博物館の特別展などで公開される。

公開履歴

2020/9/24~10/18 東京国立博物館 東洋館
2018/8/28~9/24 東京国立博物館 東洋館
2017/10/17~11/12 京都国立博物館「国宝展」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-123
【指定番号】00117-00
【種別】絵画
【指定名称】絹本著色夏景山水図
【ふりがな】けんぽんちゃくしょくかけいさんすいず
【員数】1幅
【国】中国
【時代・年】南宋時代
【ト書】「天山」の鑑蔵印がある
【所有者】久遠寺
【国宝指定日】1955.06.22
【説明】深山幽谷にひとり歩む高士の姿は、そのまま深遠で孤高な心境を表している。激しい風のなか、高士は松籟を聴いているのか、山の瀬音に耳を傾けるのか。金地院所蔵の秋冬山水図二幅とともに、南宋・徽宗皇帝の作として、もと足利義満の所蔵であった名品である。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

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