国宝『釈迦如来坐像』室生寺
室生寺の弥勒堂(本尊は重要文化財の弥勒菩薩)に客仏として安置されていたが、詳しい来歴などは不明で、薬師如来として作られた可能性も考えられる。
平安時代初期に作られた、カヤの一木造りによる100cmほどの坐像で、どっしりとした体躯をしている。 衣は、奈良時代後期~平安前期の特徴である「翻波式衣紋(ほんぱしきえもん)」で、衣のひだを高い波と低い波と交互で表し、ひだの角度も不規則で、表情豊かである。
この国宝を観るには
2020年9月オープンの寳物殿(ほうもつでん)に、国宝『十一面観音立像』などと共に安置された。 拝観料とは別料金だが、開門時間はいつでも観ることができる。
寺外での公開
2025/4/19~6/15 奈良国立博物館「超・国宝-祈りのかがやき-」※展示期間未確認
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-225
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00063-00
【種別】彫刻
【指定名称】木造釈迦如来坐像
【ふりがな】もくぞうしゃかにょらいざぞう
【員数】1躯
【国】日本
【時代・年】平安時代
【所有者】室生寺
【国宝指定日】1952.11.22
鑑賞ログ
2019年6月
室生寺はかなり前に行って、この像のことはあまり印象になかったので、思いがけず東京に来てくれてとてもうれしいです。 しかもガラスもなく間近で観られるとは。「翻波式衣紋」の例に出ることが多い像で、近くで実例が確認できました。
2020年1月
東博の通常展での公開が、また延長されたようです。 12月に「もう最後だから」とお別れに行きましたが、まだいらっしゃいました(笑) うれしい驚きです。