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国宝-工芸|銀銅蛭巻太刀拵[丹生都比売神社/和歌山]

国宝DB-工芸

国宝『銀銅蛭巻太刀拵』

銀銅蛭巻太刀拵は、以下のような意味の単語で構成される。
銀銅=銅の土台に銀箔をしたもの
蛭巻=リボン状の幅広の板を巻き付けて模様にしたもの
太刀拵=拵は太刀を本体以外の部分、鞘や柄などのこと

銀メッキを施した銅板を、太刀の鞘にグルグルと巻き装飾にしている。 更に金銅製(銅に金メッキ)の花亀甲文様を散りばめた大変華麗なもの。 平安時代後期の作で、紀伊国の一宮である「丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)」に奉納された。

東京国立博物館所蔵の銀銅蛭巻太刀拵の復元模造
東京国立博物館所蔵の銀銅蛭巻太刀拵の復元模造
東京国立博物館所蔵の銀銅蛭巻太刀拵の復元模造

この国宝を観るには

東京国立博物館に寄託されており、同館での特別展や本館での展示で、あまり頻繁ではないが数年に1度は公開される。

公開履歴

2023/8/8~10/29  東京国立博物館5・6室
2021/10/16~11/23 和歌山県立博物館「きのくにの名宝
2019/6/18~9/1 東京国立博物館5・6室
2017/1/2~3/20 東京国立博物館5・6室
2014/10/15~12/7 東京国立博物館 「日本国宝展」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-465
【指定番号】00173-00
【指定名称】銀銅蛭巻太刀拵
【ふりがな】ぎんどうひるまきたちこしらえ
【員数】1口
【国】日本
【時代・年】平安時代
【寸法・重量】総長104.2cm、柄長22.7cm、鞘長81.8cm、総反高7.3cm、鞘反3.3cm、柄反1.8cm
【品質・形状】柄、鞘を銀胴で蛭巻にし、総金具は金銅に亀甲文を高彫にしている。鐔は木瓜形、金銅四方猪目透土手耳、耳亀甲文毛彫、大切羽無地金銅小切羽二枚づつを欠く。 足金物は金銅、腹帯猪目透かし、笠金亀甲文高彫。責金は金銅無地剣菱文毛彫亀甲形。石突は、金銅無地剣菱文毛彫亀甲形文を据える。冑金は金銅亀甲文高彫。飾鋲は表裏に亀甲繋文を十と二とを連ねる。
目貫欠失。
【所在地】東京国立博物館
【所有者】丹生都比売神社
【国宝指定日】1955.02.02
【説明】平肉の薄い太刀に銀銅を蛭巻にして堅牢にし、金具は金銅の亀甲文を飾った華麗豪奢なもので、金具はもとより全体の製作が最も優れている。この種の太刀拵の現存するものは極めて少なく、かつこれ程に完成されているものは他に類を見ない。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

鑑賞ログ

2019年6月

東博の通常展で鑑賞。 刀剣コーナーではなく、2F奥の武士の装いコーナーで展示されていました。 銅に銀メッキをした「銀銅」ですが、銀は酸化してしまって真っ黒になっています。 幅2~3cmほどの銀銅をグルグルと巻き付けた斜めストライプ柄で、シンプルで渋い印象です。

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