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国宝-工芸|蝶螺鈿蒔絵手箱[畠山記念館/東京]

国宝DB-工芸

国宝『蝶螺鈿蒔絵手箱』

鎌倉時代頃に作られた手箱で、身と蓋が真っ直ぐになる「合口造り」に、上部がやや膨らむ「甲盛り」で、合口部分には錫製の置口が付いている。 黒漆に金箔を撒き更に漆をかけてから磨く「研出蒔絵」と、貝殻をはめ込む「螺鈿」、銀製の薄い板をはめ込む「銀平文」の技法によって、一面に蝶と牡丹唐草模様が表されている。 江戸後期の松江藩主で、茶人で文化人として名高い松平治郷(不昧)の蒐集品を記した「雲州蔵帳」に記録がある。

京都国立博物館「畠山記念館の名品」 チラシより
京都国立博物館「畠山記念館の名品」 チラシより

この国宝を観るには

2019年3月から施設の改築工事で休館中の畠山記念館では、所蔵品を中心とした展覧会が季節ごとに開かれていたが、この手箱の公開はかなり少ない。

公開履歴

2021/10/9~11/7 京都国立博物館「畠山記念館の名品

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-499
【指定番号】00203-00
【種別】工芸品
【指定名称】蝶螺鈿蒔絵手箱
【ふりがな】ちょうらでんまきえてばこ
【員数】1合
【国】日本
【時代・年】鎌倉時代
【寸法・重量】縦26.4cm、横35.1cm、高21.2cm
【品質・形状】口縁に錫の置口を廻らした合口造の箱。ゆるやかな甲盛り、胴張りがあり、身の長側面には調形の金銅紐金物を打つ。内に懸子を納める。
【所有者】畠山記念館
【重文指定日】1931.01.19
【国宝指定日】1957.02.19
【説明】金研出蒔絵、螺鈿、銀平文の三種類の技法を用い、蝶文を表した手箱である。蒔絵の金色、螺鈿の白色、平文の銀色で色彩的な印象を強め、鎌倉時代の作例にみられる力強さも顕著である。大型の器形や精緻な技法と共に、鎌倉時代の特色を如実に示す、同時代の代表作である。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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