藤原行成のこと
藤原行成は平安時代中期の貴族で、一条天皇から後一条天皇まで仕え、当時全盛期だった藤原道長と同じ藤原北家の出身である。 亡くなった日も道長と同じ日だったという。
行成の書風は「和様」と呼ばれる日本独特の書道で、三跡(他は小野道風、藤原佐理)に数えられるが、道風・佐理よりもやや時代が下がり、更に和様の様式が進んでいる。 小野道風に強い影響を受けているといわれる。
国宝『古今和歌集』曼殊院本
落ち着いた色合いの濃淡様々な料紙を継いだ紙に、仮名で古今和歌集を写したもので、縦14cm強と小型の巻子本になっている。 全20巻ある古今和歌集のうちの第17巻だが、現在は31首しか残っておらず、半分強程度は失われている。 伝承筆者は、三跡の1人である藤原行成。
この国宝を観るには
京都国立博物館に寄託されており、曼殊院では観ることができない。 公開される機会は少ないが、京都国立博物館で数年に1度程度は公開される。
公開履歴
2023/6/13~7/30 京都国立博物館 名品ギャラリー
2019/8/14~9/16 京都国立博物館「京博寄託の名宝展」
2017/10/3~10/15 京都国立博物館「国宝展」
2014/9/13~10/13 京都国立博物館 名品ギャラリー
2013/7/13~8/12 東京国立博物館「和様の書」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-629
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00090-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】古今和歌集〈(色紙)/(曼殊院本)〉
【ふりがな】こきんわかしゅう
【員数】1巻
【時代・年】平安時代
【所有者】曼殊院
【国宝指定日】1952.03.27