国宝『類聚古集』
類聚古集(るいじゅうこしゅう)とは、平安時代後期に藤原敦隆が万葉集を編纂したもので、長歌・短歌・旋頭歌などに分類し、更に春夏秋冬などに分け、そこから更に「雨」「桜」のようなキーワードごとに分類している。 万葉集は、並びがランダムだったため、類聚古集は後世の人々に重宝がられたという。
万葉集は全て万葉仮名などの漢字で書かれているが、本品は万葉仮名とかなが並んで書かれているため、万葉集成立に近い時期の読み方がわかる資料としても貴重である。
藤原敦隆による原本は失われているが、本品は近い時代に書写されたもので、現存する唯一の類聚古集である。 元は20冊あったが、現存するのは冊子が16帖で、3834首が収められている。 第3・第4には、伏見天皇の宸筆で「一見了」と記されている。
この国宝を観るには
西本願寺の大谷家が所蔵していたが、現在は龍谷大学が所蔵している。 数年に1度は、龍谷大学の博物館「龍谷ミュージアム」で公開されるが、期間中に帖替えやページ替えがあるので、全てを観ることは難しい。
公開履歴
2023/3/25~5/11 京都国立博物館「親鸞-生涯と名宝」
2021/7/24~9/12 京都国立博物館「京の国宝」
2019/7/13~9/11 龍谷ミュージアム「龍谷の至宝」
2017/3/4~6/11 龍谷ミュージアム「浄土真宗と本願寺の名宝Ⅱ」
2016/9/24~11/27 龍谷ミュージアム「浄土真宗と本願寺の名宝Ⅰ」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-683
出典:国指定文化財等データベース 一部抜粋
【指定番号】00159-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】類聚古集
【ふりがな】るいじゅうこしゅう
【員数】16帖
【時代・年】平安時代
【所有者】龍谷大学
【国宝指定日】1953.03.31