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国宝-古文書|越中国射水郡鳴戸村墾田図[奈良国立博物館]

国宝DB-古文書

国宝『越中国射水郡鳴戸村墾田図』

東大寺が領した荘園「越中国射水郡鳴戸村」(現在の富山県高岡市)の地図で、縦80cm弱×横140cm強の麻製の布が用いられている。 土地を碁盤の目状に区画する制度「条里制」が用いられ、縦横に引いた碁盤上の線の中に、田か野(未墾)など土地の内訳や状態が書かれている。 枠外には天平宝字3年(759年)の記載があり、関連する役人や僧の名が記されている。 元は東大寺に伝来したもので、一連の地図が正倉院宝物にもなっている。 古代の地図が単独で国宝に指定されたものとして、他に国立歴史民俗博物館所蔵の『額田寺 伽籃・条里図』がある。

国宝『越中国射水郡鳴戸村墾田図』
国宝『越中国射水郡鳴戸村墾田図』 部分
国宝『越中国射水郡鳴戸村墾田図』 部分

この国宝を観るには

奈良国立博物館が所蔵しており、同館で公開されることがある。

公開履歴

2021/7/17~8/15 奈良国立博物館「奈良博三昧
2019/2/19~3/19 奈良国立博物館「珠玉の仏教美術」
2010/9/3~10/3 射水市新湊博物館「越中古代の開田図」
2010/4/27~5/9 東京国立博物館「平成22年新指定国宝・重要文化財」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-11340
【指定番号】60
【種別】古文書
【指定名称】越中国射水郡鳴戸村墾田図(麻布)
【ふりがな】えっちゅうのくにいみずぐんなるとむらこんでんず まふ
【員数】1鋪
【国】日本
【時代・年】天平宝字3年(759年)
【寸法・重量】79.8cm、140.5cm
【品質・形状】麻布
【ト書】天平宝字三年十一月十四日
【所在地】奈良国立博物館
【重文指定日】2009.07.10
【国宝指定日】2010.06.29
【説明】本図は、奈良時代の条里制下における越中国射水郡鳴戸村(現富山県高岡市)に存在した東大寺領庄園における土地開発状況を詳細に記した絵図で、天平宝字三年(759)の作成になる。文字のある箇所には「越中國印」が捺されている。本図は、麻布を用いた数少ないもので、額田寺伽藍並条里図(国宝)や正倉院宝物の絵図に比べても保存状態が良く、作成当初の状態を今に伝える稀有な遺品であり、学術的価値が極めて高いものである。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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