国宝『風雨山水図』伝馬遠筆
作者だと伝わる「馬遠(ばえん)」は、中国南宋時代(鎌倉時代頃)の画家で、山水や人物を得意とし、花鳥なども手掛けた。 画家の家に生まれ、馬遠の子の代まで5代にわたり宮廷画家として活躍する。 日本の水墨画に大きな影響を与えた。
水墨画のところどころに淡い彩色をする「墨画淡彩」で描かれた山水図で、植物に色味を変えた緑色を配している。 墨の濃淡を上手く使い、吹き付ける雨や、風に揺れる波などが緻密に描かれている。 実際には、馬遠よりもう少し後の時代に描かれたとする説もある。
この国宝を観るには
所蔵館の静嘉堂文庫美術館は、年に4回程度の展覧会を企画し、その中で公開される場合があるが、機会は多くない。
公開履歴
2022/10/1〜11/6 静嘉堂文庫美術館「響きあう名宝」
2021/6/30〜8/9 三菱一号館美術館「三菱の至宝」
2021/4/10~5/9 4/24 静嘉堂文庫美術館「旅立ちの美術」※コロナで期間短縮
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-130
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00124-0
【種別】絵画
【指定名称】絹本墨画淡彩風雨山水図〈伝馬遠筆/〉
【ふりがな】けんぽんぼくがたんさいふううさんすいず
【員数】1幅
【国】中国
【時代・年】南宋時代
【作者】伝馬遠
【所有者】静嘉堂文庫
【国宝指定日】1956.06.28