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刀(金象嵌銘 光忠・光徳花押)[個人蔵]

国宝DB-刀剣

国宝『刀 金象嵌銘 光忠・光徳花押』

鎌倉時代中期頃に備前(現在の岡山県)で活躍した刀工で、備前長船派の始祖とされる「光忠」による刀。 金象嵌銘は、作者が入れる銘ではなく、後世の鑑定家などが入れたもので、作者を比定して銘としたり、鑑定した自身の銘を入れることもあった。 本刀は、本阿弥光徳が極めて「光忠」の銘と自身の花押を、表裏に金象嵌で入れている。

反りはやや浅く、猪首切先というずんぐりとした切先で、刃文は丁子と小乱が交ざる。 光忠を好んだ織田信長から徳川家康に贈られ、家康の11男で水戸徳川家初代藩主の「徳川頼房」に与えられた。 頼房の7男「松平頼雄」が、兄で2代藩主の光圀(水戸黄門)から1万石を与えられ、初代として常陸宍戸藩主になった時に贈られた。

この国宝を観るには

現在は個人所有なっており、公開の記録が見当たらず。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-310
【指定番号】00024-00
【指定名称】刀〈金象嵌銘光忠/光徳花押〉
【ふりがな】かたな〈きんぞうがんめいみつただ/みつのりかおう〉
【員数】1口
【時代・年】鎌倉時代
【寸法・重量】刃長72.5cm、反り2.4cm、元幅3.3cm、先幅2.5cm、鋒長3.8cm
【品質・形状】鎬造、庵棟、身幅広く、鋒猪首となる。地鉄は小板目約り沸細かにつき、乱れ映り華やかに立ち、刃文は匂深く大丁子乱れに蛙子丁子が交じり、匂深く、足葉よく入り、細かに金筋かかる
【画賛・銘等】指裏に「光忠」、指表に「光徳(花押)」の銘がある。
【所有者】個人
【国宝指定日】1951.06.09
【説明】備前長船光忠の作と本阿弥光徳が極めたものである。大磨上げであるが、豪壮華麗な作風で、刃文は同作中特に華やかな乱刃であり、光忠の最上作とされる。織田信長の愛刀で、信長から徳川家康に贈られたものと伝え、家康から水戸の徳川頼房に与えられたものである。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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