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国宝-彫刻|維摩居士・文殊菩薩坐像[興福寺/奈良]

国宝DB-彫刻

国宝『維摩居士坐像』

維摩(ゆいま)は、釈迦の在家の弟子「居士(こじ)」で、仏経典の「維摩経」に多く書かれている。 多くの知識を持ち弁の立つ人物で、維摩居士が病を得た時に、見舞いに訪れた文殊菩薩と問答をしたことが有名。 像高88cmの坐像は、写実的な老人の姿に作られ、本尊の反対側に安置される文殊菩薩と一対となる。

像の中から墨書が見つかり、建久7年(1196年)に定慶によって作られ、幸円が彩色したことが分かる。 定慶については詳しいことは分からず、運慶の父の康慶の弟子とする説や、運慶の子とする説がある。

興福寺東金堂パンフレットから

国宝『文殊菩薩坐像』

文殊菩薩は智慧を象徴する菩薩で、普賢菩薩と共に釈迦如来の脇侍になったり、単尊や眷属と共に本尊としてまつられることも多い。 ここでは、維摩居士との問答の様子を表しており、本尊の左右手前に安置されている。 維摩居士は椅子のような台座だが、文殊菩薩は獅子が支える蓮華座に坐している。

像高は94cmのヒノキの寄木造りで、銘はないが維摩居士と同じ時期に、定慶によって一対として作られたと考えられる。 甲冑の上に衣をまとい、髷も菩薩のようでなく中国の風俗のように見え、青年のような姿に作られている。

興福寺東金堂パンフレットから

興福寺「東金堂」の国宝

東金堂
十二神将立像
四天王立像

この国宝を観るには

東金堂に安置されており、時間内ならいつでも拝観可能。

時間:9:00~17:00(受付は15分前まで)
料金:¥300

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-197
【指定番号】00036-00
【種別】彫刻
【指定名称】木造維摩居士坐像〈定慶作/(所在東金堂)〉
【ふりがな】もくぞうゆいまこじざぞう
【員数】1躯
【時代・年】1196年
【ト書】像内に建久七年五月十五日造畢の銘がある
【所在地】興福寺
【国宝指定日】1952.03.29

【台帳・管理ID】201-198
【指定番号】00037-00
【種別】彫刻
【指定名称】木造文殊菩薩坐像(所在東金堂)
【ふりがな】もくぞうもんじゅぼさつざぞう
【員数】1躯
【時代・年】鎌倉時代
【所在地】興福寺
【国宝指定日】1952.03.29

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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