国宝『観音菩薩立像(夢違観音)』
白鳳時代に作られた銅製の観音立像で、悪い夢を吉夢に変えてくれるという伝説があり、夢違(ゆめちがい、ゆめたがえ)観音と呼ばれる。 制作の背景などは不明だが、江戸時代には東院夢殿と東院伝法堂に挟まれて建つ「絵殿」にあったことが記録に残り、現在は大宝蔵院に収蔵されている。
像高87cmほどの観音像は、髷を結った正面と左右に化仏を付け、かすかにアルカイックスマイルを浮かべているようにも見える。 上半身は瓔珞のみで、腕に巻いた領巾は下半身に重なり、浅く彫られた薄い衣は優雅な曲線を作っている。
悪夢をみた時に、この観音菩薩に祈ると吉夢にかえてくれるという伝承があるので「夢違観音」とよばれるようになった。
この国宝を観るには
法隆寺の宝物館「大宝蔵院」で常時公開されているので、拝観時間内ならいつでも観ることができる。
寺外での公開
2024/7/6~8/4 MIHO MUSEUM「奈良大和路のみほとけ」
2024/4/12~6/9 山口県立美術館「奈良大和路のみほとけ」
2022/9/3~10/30 北海道立近代美術館「国宝・法隆寺展」
2021/7/13~9/5 東京国立博物館「聖徳太子と法隆寺」
2021/4/27~6/20 奈良国立博物館「聖徳太子と法隆寺」
法隆寺大宝蔵院で観られる国宝
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阿弥陀如来・両脇侍像・木造厨子(伝橘夫人念持仏)
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文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-221
出典:国指定文化財等データベース一部抜
【指定番号】00059-00
【種別】彫刻
【指定名称】銅造観音菩薩立像(夢違観音)
【ふりがな】どうぞうかんのんぼさつりゅうぞう
【員数】1躯
【国】日本
【時代・年】飛鳥時代
【所有者】法隆寺
【国宝指定日】1952.11.22