浄瑠璃寺のこと
京都といっても奈良に近い県境の木津川にある「浄瑠璃寺」は、国宝の『九体阿弥陀』が有名で、九体阿弥陀が安置されている本堂や三重塔も国宝指定されている。『木造四天王立像』は九体阿弥陀と同じ本堂に伝わるもの。
国宝『四天王立像』
『四天王立像』は平安時代後期に作られたもので、作者は不明だがこの時代の神将像を代表する秀作。 寄木造りに彩色や截金で装飾が施されており、光背なども当時のもの。 保存状態も非常によく、近くだと衣の模様や細かい截金の装飾などもよく残っている。
4躯で1件の国宝として登録されているが、本堂内に安置されているのは「持国天」「増長天」の2体のみで、「広目天」は東京国立博物館、「多聞天」は京都国立博物館に寄託されている。
浄瑠璃寺の国宝
阿弥陀如来坐像(九体阿弥陀)
浄瑠璃寺(九体寺) 本堂
浄瑠璃寺 三重塔
この国宝を観るには
「持国天」「増長天」は、所有する浄瑠璃寺の開門時間中は拝観可能。 「広目天」は東京国立博物館の常設展で数年に1度程度は出展される。 京都国立博物館の「多聞天」が1番公開が少ない
寺外での公開
2025/1/2~3/23 京都国立博物館 多聞天像
2023/9/16~11/12 東京国立博物館「京都・南山城の仏像」
2023/1/2~3/5 京都国立博物館 多聞天像
2022/5/10~8/28 東京国立博物館 11室 広目天像
2021/7/24~9/12 京都国立博物館「京の国宝」多聞天像
2020/2/26~9/13 東京国立博物館 11室 広目天像
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-241
出典:国指定文化財等データベース一部抜
【指定番号】00078-00
【種別】彫刻
【指定名称】木造四天王立像
【ふりがな】もくぞうしゅんじょうしょうにんざぞう
【員数】4躯
【国】日本
【時代・年】平安時代
【所有者】浄瑠璃寺
【国宝指定日】1953.02.14
鑑賞ログ
2018年12月
東京国立博物館にて(広目天のみ)
1Fの仏像コーナーで期間限定の公開。 東博の通常展なので、ガラスケースもなく間近でゆっくり眺められます。 あの九体阿弥陀をお守りしている四天王さんだそうで、お顔こそキリリとしていますが、衣や装飾は豪華絢爛な貴族趣味です。 光背などもしっかり朱の色が残っており、作られた当時をしのぶことが出来ました。 2019/1/20まで展示されています。