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国宝-工芸|太刀 銘 正恒[徳川美術館/愛知]

国宝DB-刀剣

国宝『太刀 銘 正恒』

平安時代後期に備前国(現在の岡山県と兵庫県の一部)の刀工「正恒(まさつね)」によって作られた太刀。 平安~鎌倉時代にこの地域で活躍した刀工の一派を「古備前派」と呼び、一条天皇の刀を作った「友成」が始祖とされ、正恒は友成と並び称される名工。

やや小ぶりの太刀で、腰反りが高く踏張りが強く、平安時代らしい優美な姿をしている。 焼幅の広い小乱れの刃文を焼く。 徳川8代将軍の吉宗が将軍職を退く記念として、延享2年(1745年)10月19日に、尾張徳川家の嫡男で後に9代藩主となる宗睦に贈られたもの。

この国宝を観るには

徳川美術館は、文化財に指定された刀剣を多く所蔵しており、刀剣がテーマの展覧会も多く、そういった場で公開されることがある。 通常展「名品コレクション」でも国宝刀剣が交互に展示されるので、こちらで観られる場合もある。

公開履歴

2022/9/21~12/15 徳川美術館 名品コレクション
2021/6/22~9/20 徳川美術館 名品コレクション
2019/7/27~9/8 徳川美術館「合戦図

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-439
【指定番号】00145-00
【種別】工芸品
【指定名称】太刀〈銘正恒/〉
【ふりがな】たち〈めいまさつね〉
【員数】1口
【国】日本
【時代・年】平安時代
【作者】正恒
【寸法・重量】身長71.8cm、反2.7cm、元幅2.9cm、先幅1.7cm、鋒長2.6cm、茎長14.5cm
【品質・形状】鎬造、庵棟、小鋒、腰反り高く踏張りある太刀姿。鍛板目肌約み地沸つき、地斑交じり乱映り立つ。刃文小乱小丁子交じり、足、葉頻りに入り、金筋かかり、総体に匂深く小沸よくつく。
【画賛・銘等】「正恒」
【所在地】徳川美術館
【重文指定日】1953.11.14
【国宝指定日】1954.03.20
【説明】古備前派の正恒の作で、同名は数工あるが、この銘振のものは最も古雅である。やや小振りで姿は美しく、鍛えは同じ古備前の友成よりも綺麗につみ、刃文は焼幅の広い小乱れを焼いてやや技巧的であり、沸くがよくついて匂口が明るいなど、正恒の作風をよく示している。延享二年(1745)十月十九日に将軍綱吉が隠居の挨拶として尾張徳川家に贈ったもの。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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