国宝『宋版劉夢得文集』
唐時代の中国の詩人で、白楽天とも交流のあった「劉禹錫(りゅううしゃく)」の詩文集で、文集の名称になっている夢得は、本名の他に付ける字(あざな)という名前。 日本の平安時代後半から鎌倉時代にかけての「宋」では、印刷技術が進化して数多くの版本が出版された。 12冊現存するこの文集は南宋時代の初期頃に出版されたと考えられる。
日本に臨済宗や喫茶の風習を伝え、京都の建仁寺や鎌倉の寿福寺を開いた僧「栄西(えいさい、ようさい)」が、宋への留学からの帰国時にもたらしたもので、建仁寺に伝来した。 足利義満の所有又は鑑賞を示す「天山」の印が捺されている。
この国宝を観るには
天理大学に附属する天理図書館が所蔵しており、天理市にある「参考館」や東京の「天理ギャラリー」といった展示施設で公開されることがある。
公開履歴
2022/10/25~11/28 天理参考館「中国古典名品展」
2022/5/15~6/12 天理ギャラリー「中国古典名品展」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-736
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00224-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】宋版劉夢得文集
【ふりがな】そうはんりゅうぼうとくぶんしゅう
【員数】12冊
【国】中国
【時代・年】南宋時代
【所在地】天理大学附属天理図書館
【国宝指定日】1955.06.22