明恵の夢と高山寺展
うさぎやカエルが相撲をとったり追いかけっこしたり、世界最初のマンガとも言われる国宝『鳥獣戯画絵巻』は、京都の北西の山あいにある「高山寺」の所有です。(普段は東京・京都の国立博物館に寄託)
「明恵上人」は鎌倉時代の僧で、高山寺を開基された方。 子供の頃に両親を亡くした明恵上人は、親類だった神護寺の僧に弟子入り、その後も奈良の東大寺や京都の仁和寺などで修行をしますが、後鳥羽院から栂尾を賜って高山寺を開きました。 そんな明恵上人がつけていた「夢記」という夢の記録を元にたどっていく企画のようです。
明恵上人は戒律を重視して自身も実践された、と聞くと気難しそうな老僧をイメージしますが、高山寺に残された遺愛の品や肖像を見ると、どうも正反対な気がします。「カワイイ」が大好きで、現代に生きてらしたらキティちゃんグッズとか使っちゃうんじゃないでしょうか?!
今回の展示では、鳥獣戯画4巻を前期・後期に分けて全巻展示してくれます。 有名なうさぎやカエルのシーンは甲巻で、丙巻にも同キャラが出てきます。 乙は動物図鑑風で丁巻は風俗図のようです。 それから、小鳥やリスまで描き込まれている国宝の明恵上人の肖像画に、明恵上人の遺愛の品だといわれる子犬と鹿の彫刻(ともに重要文化財)も出展されますよ。
この展覧会で観られる国宝
国宝『鳥獣人物戯画』
3/21~4/14 甲巻・乙巻
4/16~5/6 丙巻・丁巻
国宝『仏眼仏母像』
国宝『明恵上人像』
重要文化財 「子犬」
重要文化財 「神鹿」
特別展 概要
会場:中之島香雪美術館(神戸市御影の香雪美術館ではありません)
住所:大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト 4階
期間:前期3/21~4/14、後期4/16~5/6
休日:毎月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
時間:10:00~17:00(入館は30分前まで)
料金:大人¥1,300、高大生¥800、小中生¥400
サイト:http://www.kosetsu-museum.or.jp/nakanoshima/