美濃の茶陶展
室町時代に、現代の茶道に通じる茶の湯が形作られますが、その頃には日明貿易でもたらされた「唐物」=中国製の茶器が珍重されます。 日本でも焼物は焼かれていましたが、唐物より劣るものという位置づけでした。 それが、侘び茶の流行とともに、日本で独自の発展を遂げるようになります。 今回は、志野や織部、瀬戸など美濃焼の名品から、昭和の名工の作品まで展示されます。
第1章 美濃における茶陶創造
元や明から伝わった焼物と、それを真似て日本で焼かれたもの。 そこから歪みや独特の絵付けで独自の発展をする様子が展示されます。
重文『志野織部箕笠文向付』岐阜県立多治見工業高校
重文『鼠志野鶺鴒文鉢』東京国立博物館
重文『志野松籬図水差』香雪美術館
重文『南蛮屏風』狩野山楽筆
第2章 昭和の美濃焼復興 1.荒川豊蔵と加藤唐九郎
桃山の美意識を現代に再現した、昭和の名工「荒川豊蔵」と「加藤唐九郎」の作品が並びます。
第2章 昭和の美濃焼復興 2.近代数寄者と美濃焼
近代に入ると実業家や文化人たちが茶を嗜み、茶道具はコレクションの対象になります。
国宝『志野茶碗 銘 卯花墻』三井記念美術館
重文『志野茶碗 銘 広沢』湯木美術館
重文『鼠志野茶碗 銘 峯紅葉』五島美術館
重文『鼠志野茶碗 銘 山の端』根津美術館
重文『黄瀬戸大根文輪花鉢』相国寺
重文『織部 松皮菱形手鉢』北村美術館
点茶席
サントリー美術館の6階には「玄鳥庵」という茶室があって、月に2度ほどお抹茶を頂ける日があります。 今回は「茶陶」と茶の湯がテーマですし、せっかくなら行ってみたいものです。
日程:9/5、9/19、10/3、10/17、10/31、11/7(いずれも木曜)
時間:11:30~17:30(10時から3Fで整理券配布)
定員:1日50名(当日先着順)
料金:¥1,000(別途入館料が必要)
※13:00・14:00・15:00にはお手前があります
展覧会 概要
期間:2019/9/4~11/10
時間:10:00~18:00(入館は30分前まで)
夜間:金・土・祝前日は~20:00
休日:毎火曜日(11/5は開館)