スポンサーリンク

情報|橿原考古学研究所附属博物館「八雲立つ出雲の至宝」2022/4/23~6/19[奈良]

情報-博物館・美術館

橿原考古学研究所と附属博物館

奈良県立橿原考古学研究所は、飛鳥や桜井にも近い橿原市にあって、橿原神宮に隣接しています。 古墳や古代寺院跡などの様々な遺跡の発掘調査や、発掘された品などに関する研究調査が行われているようです。

付属する博物館では、国(文化庁)が所有する国宝『奈良県藤ノ木古墳 出土品』など、数多くの出土品が展示されていて、旧石器時代~室町時代までの文化財を年代を追って観ることができます。 博物館は、特別展のない時期は一般¥400ですが、特別展の開催期間中は常設展だけでも特別展の料金がかかるようです。 今回の特別展料金¥800で常設展も観られると考えれば、お得感がUPしますね。

八雲立つ出雲の至宝 展

こちらの研究所は奈良県立なので奈良県内=大和の発掘を行っているわけですが、古代には大和と異なる文化圏で栄えた出雲(島根県)があります。 2020年には、日本書紀成立1300年を記念して特別展「出雲と大和」が東京国立博物館で開かれ、その時にはこちらの博物館で展示されている出土品や、今回の展覧会で公開される島根県出土の国宝銅鐸や銅剣が展示されました。 そして昨年は、改修工事で休館中だった橿原の所蔵品が出雲歴史博物館で公開され、今回は出雲歴史博物館の所蔵品が橿原にと、まるで親戚のような行き来をされています。 

出雲と大和では栄えた時期が異なりますが、それぞれ他地域との交流があり、大陸からの影響や時代による移り変わりを見るのがとても面白いです。 そして、古い時代の出土品だけでは分からないことも多いので、断片的な情報から想像を膨らませるのも楽しいものです。

橿原考古学研究所附属博物館「八雲立つ出雲の至宝」チラシ

この展覧会で観られる国宝

加茂岩倉遺跡 出土銅鐸[島根県立古代出雲歴史博物館]

1996年に島根県雲南市の工事現場で、39個もの銅鐸が発見されました。 小型の銅鐸が大きいものの中に入れられ、更に土が詰められていて、わざと埋められたと考えられています。 関西~山陰の各地に、ここから出土した銅鐸と同じ型で作られた銅鐸があり、当時の交流エリアが推定できるんだそうです。

東京国立博物館「出雲と大和」での復元展示

荒神谷遺跡 出土品[島根県立古代出雲歴史博物館]

1983年に工事のための遺跡調査で358本の銅剣が見つかり、数年後には銅鐸6個と銅矛16本も付近から発見されました。 3kmほどの距離にある「加茂岩倉遺跡」の銅鐸とも共通する「×」マークが刻まれた剣があり、これは所有者や作者に関する印なのではないか等諸説が唱えられているようです。

奈良県藤ノ木古墳 出土品[常設展示]

こちらの博物館で常設展示されている『藤ノ木古墳 出土品』は、6世紀後半に大陸からもたらされたと考えられる宝物で、鏡や装飾品など有力者の身辺を飾ったであろう品々です。 特に、鞍金具の細工が見事で、透かし彫りで7種の生き物が彫られていますので、数えてみて下さい。

江戸東京博物館「玉-古代を彩る至宝-展」にて「銀製鍍金空玉」

展覧会 概要

日程:2022/4/23~6/19(前期:4/23~5/15、後期:5/1~6/19)
休館:月曜日(5/2は開館)
時間:9:00~17:00(入館は30分前まで)
料金:一般¥800、大高生¥450、小中生¥300

奈良県立橿原考古学研究所附属博物館 公式サイト

タイトルとURLをコピーしました