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情報|大津市歴史博物館「聖衆来迎寺と盛安寺」2020/10/10~11/23[滋賀]

情報-博物館・美術館

滋賀県「坂本」のこと

琵琶湖南部の西岸で、比叡山の滋賀県側のアクセス口になっている「坂本」は、比叡山を隠居した僧が住坊を結んだり、石垣造りで有名な穴太衆の拠点が近かったり、日吉大社の門前町としても、昔から栄えた土地でした。 今年の大河ドラマ「麒麟がくる」の明智光秀が城を築いた土地でもあります。

聖衆来迎寺と盛安寺 ―明智光秀ゆかりの下阪本の社寺― 展

その坂本にある2つの寺「聖衆来迎寺」と「盛安寺」をテーマに、地元大津市の歴史博物館が特別展を開きます。 聖衆来迎寺は「近江の正倉院」と呼ばれているそうで、国宝『六道絵』をはじめ多くの寺宝をお持ちですが、8/16の虫干会でしか観ることができません。 盛安寺は江戸時代には「明智寺」と呼ばれていたほど明智光秀と関係が深く、境内には光秀の供養塔もあるようです。

今回の目玉は、何といっても前期のみの国宝『六道絵』15幅そろい踏み!でしょう。 各地に寄託されているので、比較的目にする機会のある六道絵ですが、全て現物が並ぶのは36年ぶりということで、非常にレアな展覧会です。

衆生来迎寺からの出展が多いですが、盛安寺からは重要文化財の「十一面観音立像」がお出ましになるほか、涅槃図や来迎図などの仏画も公開されるようです。 東博の『十六羅漢像』や、奈良博の「釈迦三尊像」など、旧蔵品のお里帰りもうれしいですね。

大津市歴史博物館「聖衆来迎寺と盛安寺」チラシ

この展覧会で観られる国宝

十六羅漢図[東京国立博物館]

平安時代に描かれた、現存最古の十六羅漢図です。 現在は東京国立博物館に所蔵されていて、毎年のように何点かが公開されます。 今回は、前期に第8尊者、後期に第13尊者がお里帰りします。

国宝『十六羅漢図』東京国立博物館

六道絵[衆生来迎寺]

前期(10/10~11/1)のみ

六道は、輪廻転生で生まれ変わる6つの世界で、前世での行いによって一番良い「天道」から「地獄道」までありますが、衆生来迎寺の六道絵は六道揃った現存最古の作例だそうです。 人道と地獄道が各4幅と、閻魔王界1幅に念仏功徳説話が2幅の合計15幅ありますが、分散して博物館に寄託されていて、虫干会でも一部はレプリカの展示です。

大津市歴史博物館「聖衆来迎寺と盛安寺」チラシより

展覧会 概要

期間:2020/10/10~11/23
休館:毎月曜日(11/23は開館)、11/4
時間:9:00~17:00(入館は30分前まで)
料金:一般¥800、高大生¥400、小中生¥200

大津市歴史博物館 公式サイト

三井寺のご開帳・特別公開

大津市歴史博物館は、三井寺の北側に隣接していて、かつては三井寺の広大な敷地だった場所です。 今回の展覧会と重なる時期に、2つの特別公開があるので、日程があったらお立ち寄りください。

国宝『勧学院客殿』特別公開

10月の土日・11/1・11/3に公開

普段は3名以上で予約が必要な勧学院は、一部がNYのメトロポリタン美術館に再現されているほどで、文化財収蔵庫で公開されている狩野光信の障壁画は、こちらのものでした。 現在もレプリカの障壁画が再現されていて、畳に座ってぐるりと障壁画や庭を眺めることができます。

園城寺(三井寺)国宝『勧学院客殿』

国宝『金堂』で「浄土のみほとけ」

11/7~11/29

三井寺の本堂にあたる『金堂』は、普段は外陣から参拝するのですが、特別公開の時などは内陣に入ることができます。 今回は、疫病収束祈願として、三井寺の境内にある「水観寺」から、西国薬師霊場第48番の薬師如来さまがいらっしゃるようです。 以前「あお若葉の競演」で特別参拝した時は、内陣に入る前に儀式のようなことをして頂いて、とってもありがたみのあるイベントです。

園城寺(三井寺)国宝『金堂』
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