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国宝-絵画|十六羅漢図[東京国立博物館]

国宝DB-絵画

国宝『十六羅漢図』

現在は東京国立博物館の所蔵だが、滋賀県大津市の「聖衆来迎寺(しゅうじょうらいごうじ)」に伝来したもので、現存する十六羅漢図では最古のもの。 画面の右上に色紙のように区別された区分があるが、ここに羅漢の名前と住んだところが記されている。

十六羅漢図には、持ち物やポーズなどの決まった様式がないため、各時代や様式によって様々な描かれ方をされてきた。 この作品は平安時代に描かれたもので唐の様式を汲んでおり、後世に主流となる仙人のような風貌ではなく、穏やかな表情をしている。 それぞれが弟子や眷族に囲まれ、変化に富んだ構図で描かれている。 羅漢の「賓度羅跋囉惰闍尊者」は日本でも「おびんずる様」として親しまれている。

十六羅漢図(東京国立博物館) 「第一尊者」「第五尊者」
国宝『十六羅漢図』第一尊者 賓度羅跋囉惰闍尊者 →びんずる様
国宝『十六羅漢図』第五尊者 諾距羅尊者
国宝『十六羅漢図』 第七尊者
国宝『十六羅漢図』 第十尊者

十六羅漢とは

中国の唐時代に玄奘三蔵が訳した経典に出てくる16人の釈迦の弟子で、仏の教えを守り伝えるとされる。  中国や日本では信仰の対象となり、図像化されることも多い。 釈迦の十大弟子とも部分的には重なり、十六羅漢に2名を加えた十八羅漢として伝わるものもある。  読み方や漢字は訳によって異なる場合がある。

この国宝を観るには

東京国立博物館でほとんど毎年公開される。

公開履歴

2024/7/9~8/4 東京国立博物館 国宝室「第3尊者」
2024/1/2~2/18 東京国立博物館 本館3室「第4尊者」「第11尊者」
2023/11/7~12/3 東京国立博物館 国宝室「第6尊者」
2023/9/20~10/29 東京国立博物館 本館3室「第7尊者」
2022/10/18~12/18 東京国立博物館 150周年「国宝 東京国立博物館のすべて
2022/4/23~6/19 龍谷ミュージアム「ブッダのお弟子さん」「第9尊者」「第10尊者」
2022/3/15~4/10 東京国立博物館 国宝室「第16尊者」
2022/1/18~2/13 東京国立博物館 国宝室「第3尊者」
2021/8/24~9/12 京都国立博物館「京の国宝
2021/4/27~5/23 東京国立博物館 本館3室「第11尊者」
2021/3/16~4/25 東京国立博物館 本館3室「第12尊者」
2021/2/2~3/14 東京国立博物館 本館3室「第9尊者」
2020/10/10~11/23 大津市歴史博物館「聖衆来迎寺と盛安寺」「第8尊者」「第13尊者」
2020/8/18~9/27 東京国立博物館3室「第1尊者」「第5尊者」
2020/7/7~8/16 東京国立博物館 本館3室「第11尊者」
2020/1/2~2020/2/2 東京国立博物館 本館3室「第16尊者」
2019/10/1~2019/10/27 東京国立博物館 国宝室「第7尊者」「第10尊者」
2018/9/4~2018/9/30 東京国立博物館 国宝室「第1尊者」「第5尊者」
2017/10/24~2017/11/19 東京国立博物館 国宝室「第8尊者」「第12尊者」
2016/9/21~2016/10/16 東京国立博物館 国宝室「第2尊者」「第14尊者」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-00085
【指定番号】00082-00
【指定名称】絹本著色十六羅漢像
【よみかた】けんぽんちゃくしょくじゅうろくらかんぞう
【員数】16幅
【時代】平安時代   
【所在地】東京国立博物館
【国宝指定日】1953.11.14

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

鑑賞ログ

2018年9月

東京国立博物館国宝室「第一尊者」「第五尊者」
十六羅漢のうち2幅の展示。 右上の白い部分には羅漢の住所と名前が書いてある。 第一尊者と第五尊者だがどちらがどちら? 馬に乗っている方の住所と名前の欄に「五」ってうっすら見えるので、こちらが第五尊者か? 解説によると滋賀の聖衆来迎寺に伝来したもので、唐に源流をもつ古様で穏やかな図様とのこと。 たしかに、羅漢図はもうちょっと仙人ぽいというか、ごつごつワイルドな雰囲気の絵が多い気がするが、これは確かに品が良いです。羅漢図というより高僧の絵みたいな雰囲気(羅漢も高僧ですが。。)

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