日本天台三総本山とは
天台宗の総本山は有名な「比叡山延暦寺」ですが、同じ大津市内に２つの天台宗門の総本山寺院があります。
天台寺門宗総本山「三井寺（園城寺）」
天台真盛宗総本山「西教寺」
普段から、この３ヶ寺は共通拝観券の発行やイベントを企画していますが、この秋にも国宝の特別公開やライトアップなど、様々な催しがあるようです。 京都からわずか数十分なので、混雑する京都を避けて大津で紅葉狩りもいいのではないでしょうか。
三井寺（園城寺）
国宝『勧学院 客殿』特別公開（10/1～20）
10/1～10/20の期間だけ、国宝の勧学院を￥500で拝観出来ます。 実はこちら、普段から事前申込で特別拝観できるのですが、３名以上で事前にフォームか往復ハガキで申込が必要と、なかなかハードルが高いのです。 拝観時間内ならいつでも観られるというのはうれしいです。
国宝『智証大師坐像（中尊大師）』秘仏開扉（10/29～11/4）
普段は、年に一度10/29の「智証大師御祥忌法要」でしかご開帳されない、智証大師の坐像です。 三井寺には２躯の智証大師像が国宝に指定されていますが、今回の特別拝観は「中尊大師」と呼ばれる像の方です。 今回は、法要から１週間だけ延長されます。
10/29～11/4 ￥500（別途入山料）
国宝『五部心観』『智証大師関係文書』公開（10/1～12/8）
三井寺の宝物館「文化財収蔵庫」は基本的にいつでも観られますが、国宝が展示されていることは少ないのです。
国宝『五部心観』は、白描という枠線のみで表す手法で描かれた曼荼羅です。 過去に美術館で公開されたことはありますが、三井寺内で公開されるのは今回が初めてだそうです。 智証大師が唐に留学した時に、師で阿闍梨の法全から授かったものだそうです。
国宝『智証大師関係文書』は、智証大師の入唐に関する文書や経典などが一括で国宝に指定されたものです。 今回は、その中から「尚書省司門過所」と「越州都督府過所」が出展され、２点とも唐の通行許可証だそうです。
8:30～16:30（入館は30分前まで） ￥300
智証大師の護持仏二尊が内陣に遷座（10/1～12/8）
国宝『金堂』の内陣に、智証大師の護持仏で普段は秘仏とされている重要文化財「黄不動尊立像」「護法善神立像」を遷座して、拝観することができます。 以前、三井寺と石山寺のイベント「あお若葉の競演」で内陣に入りましたが、入る際に僧侶の方から儀式風のことをして頂けて、とても貴重な経験になりました。 この黄不動立像は、国宝の絵画『不動明王像（黄不動）』を写したものだそうです。
8:30～16:30（受付は30分前まで） ￥800
唐院（護摩堂・潅頂堂）三重塔 特別公開
「唐院」は、国宝『不動尊像（黄不動）』『中尊大師像』『御骨大師像』を安置する「大師堂」を中心に、潅頂などの儀式を行う重要なエリアです。 後水尾天皇の寄進による「護摩堂」は滋賀県指定の文化財です。
重要文化財「唐院 潅頂堂」は桃山時代に建てられたもので、密教の儀式「伝法潅頂」が行えるようになっています。 重要文化財「三重塔」は、室町時代に建てられたもので、秀吉が伏見城内に移築した三重塔で、それを家康が三井寺に寄進したのだそうです。 拝観料は3か所で￥500
三井寺 秘仏結縁 公式サイト
比叡山延暦寺
ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展
前期（10/12～10/31）
後期（11/6～12/8）
延暦寺に紅葉見物に来た鬼太郎一行が、比叡山の妖怪たちに出会うという展示で、20点ほどの日本画が公開されるようです。 スタンプラリーやオリジナルグッズの販売もあって、楽しそうなイベントです。
非公開「大書院」特別公開
ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展の会場は、国の登録有形文化財にも指定され、通常は非公開の「書院」です。
ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展 公式サイト
西教寺
明智光秀ゆかりの寺で、光秀が坂本城主だった時は西教寺の檀徒で、一族の墓もあるそうです。 これから大河ドラマで盛り上がりそうですね。
夜間座禅体験と光秀公特別展示室案内（11/16・23・30）
比叡山坂本「秋のライトアップ」開催期間（11/9～12/1）は、比叡山坂本エリアの「日吉大社」や「旧竹林院」などと一緒に西教寺もライトアップされます。 その期間中の数日間は、本堂または書院で座禅体験や明智光秀公展示室の案内が開催されます。
比叡山坂本 秋のライトアップ 公式サイト
