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鑑賞ログ|インドの叡智展@東洋文庫ミュージアム

国宝鑑賞ログ

インドの叡智展

マハトマ・ガンディーの生誕150年を記念した特別企画で、インダス文明からカレーライスまで、幅広く飽きない展示構成でした。 

東洋文庫ミュージアム

1869-1948 ガンディーが生きた時代

1F入ってすぐのガラスケースの展示コーナーで、大きな窓から自然光が入る気持ちのいい空間。 今回は「ガンディーの生きた時代」というテーマで、インドの英国統治時代から独立運動を中心に、他国の植民地関連の資料も出ています。

モリソン書庫「インドの動植物」

2Fに上がってすぐの「モリソン書庫」は、岩崎久彌氏がモリソン博士から買い取った貴重な東洋研究の書庫です。 装丁の美しい本がズラリと並び、逆ピラミッドのように3段で高い天井いっぱいに広がるのは圧巻。 目線の高さにガラスケースが設置してあり、その時のテーマに沿った図書が見開きで展示されます。

東洋文庫ミュージアム「インドの叡智展」モリソン書庫

今回のテーマが「インドの動植物」ということで、ヒマラヤの高山植物やいかにもインドらしいコブラの図鑑が展示されていました。

東洋文庫ミュージアム「インドの叡智展」モリソン書庫

名品展「記録された記憶」

展示室に入ってすぐの1室は、企画展のテーマとは少し離れて所蔵品から象徴的な書物が並んでいます。 まず最初に展示してあるのは、国宝の『毛詩』です。 唐時代の中国で書写されたもので、平安時代に日本で書かれたと思われる解読記号が朱で記入されています。 詳しくはこちら↓を。

その他、聖書やコーラン、御成敗式目や解体新書など、日本史・世界史の教科書に載っていたようなシンボル的な書物ですが、本物を目に出来るのは重みがありますね。

回顧の路

次の展示室に行く途中には「回顧の路」という通路があり、スタイリッシュでほの暗い廊下にはテーマに沿った絵画など展示されます。

東洋文庫ミュージアム「回顧の路」

企画展示「インドの叡智」

1Fやモリソン書庫も関連展示ですが、タイトルになっている「インドの叡智展」は回路の路を抜けた先がメイン会場です。 インダス文明からインド哲学や仏教を生み出したインドですから膨大なコンテンツですが、こちらの展示はダイジェスト版といった趣で、あまり詳しくない人がどんなものか知るのに程よいのではないでしょうか。

文明開化以前の日本人にとって「世界」を指す言葉「三国」は、唐(中国)・天竺(インド)・日本の3カ国で、「三国一の婿さんだ」とか「三国一の美人」などといわれます。 この浮世絵のタイトルは「唐天朝三美人」で、花魁が琴を弾き、楊貴妃のような中国美女が琵琶を弾き、鹿鳴館風のドレスで何故か雅楽の笙を吹いているのがインド美人(?)なのでしょう。 江戸時代の日本人にとってはインドは想像できないくらい遠い異国だったんだと思います。

唐天朝三美人

日本に仏教が伝来した聖徳太子の時代から現代まで、仏教が日本カルチャーに与えた影響はものすごーく大きいですよね。 こちらの展示でも仏教関連は多くあり、これはヤシの葉を板で挟んだものに書かれた「法華経」です。 曼荼羅のような仏画も描かれていて、1070年頃書写されたそうなので、日本だと平安末期の平家の時代あたりですね。

サンスクリット語の法華経

これがすっかり日本文化のようになった「何妙法蓮華経」だとはピンときません。 孫悟空の西遊記で有名な「三蔵法師(玄奘三蔵)」は、インドから大量の経典を持ち帰り漢訳したのですが、こんな辞書のようなものも使ったんでしょうか? 梵字と漢字が並んで書いてある辞書のようなものです。

これは唐の玄宗皇帝が三蔵法師を顕彰するために作らせた碑の拓本で、三蔵法師よりも300年ほど前の書の名手「王羲之」の書を集めて作られているそう。  

インドの神様は日本の七福神に取り入れられたりしていますが、インドの神々と日本の神々がパネルで整理されていました。 これは分かりやすい!

東洋文庫ミュージアム「インドの叡智展」
東洋文庫ミュージアム「インドの叡智展」

他には、マハーバーラタやラーマーヤナのような叙事詩をはじめとする古今のインド文学や、イスラムに影響を受けていた時代地域の書物など、インドの長い歴史・文化に関する書物がピックアップで展示されています。 書物が貴重だった時代のものなので、美しいですね。

東洋文庫ミュージアム「インドの叡智展」

最後はインドの衣食住ということで、サリーなどの衣服や布地や、カレーライスのレシピまで展示してありました。 仏教といいカレーライスといい、日本はインドの影響をかなり強く受けつつ、ガラパゴス的な進化をさせたことを再確認しました。

東洋文庫ミュージアム「インドの叡智展」

展覧会 概要

営業時間や料金はこちらをご覧ください。

ついでにグルメ

せっかくなのでカレーの名店でも紹介できると良かったのですが、何の関係もない和菓子店に寄りました。 駒込駅から東洋文庫に向かって歩く途中にある和菓子の「こうさぎ」さん。 巣鴨にある豆大福で有名な「みずの」の姉妹店だそうです。

駒込「こうさぎ」

豆大福も売っていますが、せっかくなのでコチラだけの「こうさぎ最中」を買ってみました。 緑は柚子餡で、他にも杏餡などの変わりだねや、もちろん定番の粒餡こし餡もありますよ。

駒込「こうさぎ」こうさぎ最中
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