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国宝-建築|永保寺 開山堂[岐阜]

国宝DB-建築

永保寺のこと

岐阜県多治見市にある永保寺(えいほうじ)は、山号を虎渓山(こけいざん)といい、この名称は中国の蘆山にある虎渓の風景に似ていることによる。 美濃源氏の流れをくむ土岐氏の招きによって夢窓疎石がこの地に庵居し、夢想礎石が上京した後に寺を託された仏徳禅師の元翁本元が開山、夢想礎石が開祖となっている。 

国の名勝に指定される庭園は作庭家としても名高い夢想礎石によるものと伝わり、境内には室町時代初期に建立された『開山堂』『観音堂』の2つの国宝建築が残る。 

国宝『開山堂』

永保寺の開山堂は、開山の元翁本元(仏徳禅師)が亡くなって20年、開祖の夢想礎石が亡くなった次の年に建立され、内部にはこの2人の坐像が祀られている。 僊壺堂(せんこどう)とも呼ばれるこの堂は、最初に像を安置する祠堂の部分が作られ、後にその手前に拝礼を行う礼堂と、それをつなぐ相の間が作られて現在の形になった。 禅宗では開山を祀る開山堂が重んじられるため各寺でみられるが、永保寺の開山堂が現存最古で、禅宗様の代表的な御堂である。

この国宝を観るには

外観は拝観時間内ならいつでも観ることができるが、10mほど手前に柵があるので、近づいたり横や後ろから観ることは難しい。 永保寺では毎年3月15日の涅槃会に宝物風入を行っており、この行事では書院での寺宝公開と国宝の堂宇2棟の内部に入ることができる。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】102-1043
【指定番号】00177
【種別】近世以前/寺院
【指定名称】永保寺開山堂
【ふりがな】えいほうじかいさんどう
【員数】1棟
【時代・年】室町前期
【構造・形式】外陣:桁行三間、梁間三間、一重、入母屋造、檜皮葺
 内陣:桁行一間、梁間一間、一重もこし付、入母屋造、檜皮葺、相の間を含む
【附指定】宝篋印塔 1基
【所在地】岐阜県多治見市虎渓山町
【重文指定日】1901.03.27
【国宝指定日】1952.03.29

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

ついでにグルメ

永保寺に行くには、線路の手前に大きな駐車場があり、原則としてこちらに停めて歩いて行きます。 駐車場にはイートインコーナーのある軽食の売店があり、五平餅や田楽、おでん、ソフトクリームなど、軽食を食べることができます。 名物を盛り合わせた「永保寺セット」は五平餅×2本、田楽(こんにゃく・豆腐)各1本、油揚げのピリ辛焼1本で¥500(2022年現在)で、小腹にちょうどよく名物が味わえるのでおススメです。

永保寺案内所[岐阜県多治見市]
永保寺案内所の「永保寺セット」
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