扇面法華経冊子[四天王寺]

扇面法華経冊子[四天王寺]

国宝『扇面法華経冊子』

2つ折りの扇型の料紙に絵を描いて、その上に写経をしたものでとても装飾性が高い。 経典だが「絵画」として国宝指定をされている。

鳥羽上皇の皇后である高陽院が納めたものだといわれる。 鋭角の扇型の料紙にやまと絵風の貴族の男女を描き、金銀箔をちりばめてある。 枠線も扇型にあわせて下の方が幅が狭くなっている。 

国宝「扇面法華経冊子」四天王寺宝物館チラシより

法華経は黒墨で書かれているが、女性の髪の毛や男性の烏帽子など黒地の部分には金泥で書かれている。 経典の文字も上部の方が大きく、扇型がすぼまる下の方は文字も小ぶりに書いてある。

国宝「扇面法華経冊子」四天王寺宝物館チラシより

梶の木

四天王寺宝物館の前には「梶の木」が植えられている。 これは扇面法華経冊子のうち「歌枕梶の葉図」にも描かれ、七夕に梶の葉に和歌を書いた平安時代の習慣。 梶は、当時の紙の原材料にもなっている。

四天王寺宝物館前にある梶の木

この国宝を観るには

四天王寺の宝物館は常時開館ではなく、正月と春に1か月ほど、秋に2ヶ月ほどの特別展を開催する。 その際に出品される事がある。

四天王寺 宝物館

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-24
【指定番号】00021-00
【種別】絵画
【指定名称】紙本著色扇面法華経冊子(九十八葉)
【員数】5帖
【国】日本
【時代・年】平安時代
【所有者】四天王寺
【国宝指定日】1951.6.9

出典:国指定文化財等データベース一部抜

鑑賞ログ

2018年12月

サントリー美術館「扇の国、日本」
手のひらを広げたより少し大きいくらいの冊子で、華麗な十二単の姫君が書いてありました。 写経部分も端麗な文字で感心するほど華やかな装飾経でした。

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