花下遊楽図屏風[東京国立博物館]

花下遊楽図屏風[東京国立博物館]

国宝『花下遊楽図屏風』

花下遊楽図屏風 左隻

狩野長信による六曲一双 屏風で、左右で異なる花見の風景が描かれている。 桃山~江戸初期頃の風俗が色彩豊かに描き出されるが、背景は水墨画の手法で描かれている。 貴人達の花見姿だが、歌舞音曲や酒宴を楽しむ様子などが生き生きと描かれている。

花下遊楽図屏風 左隻の左から2扇

右隻の中央2扇は、修理中に関東大震災があり焼失している。 当時の所有者は実業家の原六郎(原美術館は原六郎と娘婿の原邦造のコレクションが元になっている)

花下遊楽図屏風 左隻の中央2扇

左隻は、中央から右にかけて風流踊りか歌舞伎踊りをする女性達を描き、左端の八角堂では縁に座った貴公子達が踊りを眺めている。 幕の外では侍女たちが酒宴の準備をしていたり、縁の下では貴公子達が乗ってきたと思われる駕籠や居眠りをする駕籠かきも描かれている。 八角堂の手前に「海棠(かいどう)」の大木が描かれている。

花下遊楽図屏風 左隻の右から2扇

右隻は、右端に桜の大木が描かれ、その下で花見をする貴婦人達とそれに仕える侍女たちの様子を描いている。 貴婦人達の主人と思われる人物を中心とした5名ほどが描かれた部分が焼失しているが、現存時の写真が残されている。 

花下遊楽図屏風 右隻

狩野長信のこと

この屏風の作者「狩野長信」は、狩野家の三代目「狩野松栄」の第四子で、安土城や大阪城の障壁画を手掛けた狩野永徳の末弟にあたる。 松栄の晩年に生まれた為、甥の光信よる年下である。 狩野家では最初に徳川幕府に仕え「御徒町狩野家」の祖となる。 二条城や東照宮の造営にも関わり、法橋の位も授かっている。

花下遊楽図屏風 右隻の左から2扇

この国宝を観るには

東京国立博物館で毎年桜の時期に「博物館でお花見を」という特別企画があり、その時期に国宝室で展示されることが多いので、年に一度程度は観られる。

花下遊楽図屏風 右隻の右から2扇

文化財指定データベース

【台帳・管理ID】201-75
【指定番号】00072-00
【種別】絵画
【指定名称】紙本著色花下遊楽図〈狩野長信筆/六曲屏風(右隻の二扇を欠く)〉
【員数】一双
【国】日本
【時代・年】桃山時代
【作者】狩野長信
【所在地】東京国立博物館
【国宝指定日】1953.03.31

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

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