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情報|東京国立博物館「桃山―天下人の100年」2020/10/6~11/29[東京]

情報-博物館・美術館

桃山―天下人の100年

桃山時代は、豊臣秀吉が政権を握った20年間を指し、その前の信長の時代10年とあわせて「安土桃山時代」と呼ばれます。 その期間は中世から近世に移る時期で、文化的にも禅の全盛期だった室町時代と、質実剛健で格式高い武家文化の江戸時代の間で、日本の歴史でもまれに見る華やかな文化が栄えた時代でした。 この展覧会では桃山時代を中心に、1543年の鉄砲伝来から1639年に鎖国されるまでの約100年間の美術工芸品が集められるようです。

この展覧会で観られる国宝

通期

花下遊楽図屏風 狩野長信筆

花見の様子を描いた屏風で、左隻には風流踊りを眺める若衆たちを、右隻には宴席を楽しむ貴婦人たちが描かれています。

国宝『花下遊楽図屏風』狩野長信筆
楓図 長谷川等伯[智積院/京都]

真言宗智山派の総本山「智積院」にある襖絵の一部です。 一連の障壁画は、長谷川等伯・久蔵父子によるものですが、この楓図は久蔵を亡くした等伯が描いたといわれます。

太刀 銘 真光[致道博物館/山形]

備前長船派の刀工「真光」作の太刀で、織田信長が、徳川家康の家臣の酒井忠次に与えたものです。 当時の糸巻拵が残っていて、これも公開されます。

太刀 銘 助真(日光助真)[東照宮/栃木]

鎌倉時代の備前(岡山県)福岡一文字派の刀工「助真」による太刀で、徳川家康の愛刀だったものです。 黒漆の拵も公開されます。

太刀 銘 国宗[東照宮/栃木]

池田輝政が徳川家康に献上した太刀で、死後は東照宮に奉納されました。 桐文の金梨地蒔絵の拵も公開されます。

青磁鳳凰耳花生 銘万声[和泉市久保惣記念美術館]

中国の龍泉窯で焼かれた青磁の花生(花瓶)で、室町時代にはすでに名品だったそうです。 後水尾天皇の皇子の後西天皇が、「万声」の銘を名付けました。

二条城 二の丸御殿 から「金銅花熨斗桐鳳凰文釘隠」

まさか国宝建造物の二条城が出展されると思いませんでしたが、黒書院と大広間の釘隠が公開されます。 

舟橋蒔絵硯箱 本阿弥光悦作

江戸時代のマルチアーティスト本阿弥光悦作の硯箱で、山形に盛り上がった蓋に鉛の板を貼って舟橋に見立てています。

国宝『舟橋蒔絵硯箱』本阿弥光悦作
志野茶碗 銘 卯花墻

国宝に指定された茶碗はいくつかありますが、日本で制作されたのは光悦作の「不二山」とこの「卯花墻」の2点だけです。 

10/6~10/25

婚礼調度 から「初音蒔絵大角赤手箱」[徳川美術館/愛知]

徳川家光の長女「千代姫」が尾張徳川家へお輿入れした時の嫁入り道具で、贅を凝らした調度類がまとまって残っています。 赤漆地に金梨地蒔絵の手箱です。

10/6~11/1

洛中洛外図屏風 狩野永徳筆[米沢市上杉博物館/山形]

この時代に流行した「洛中洛外図」は、京都の中心地から郊外までを、空から見下ろすように「鳥観」で描いています。 風景だけでなく、京都の名物や年中行事も描き込まれ、当時の風俗を知る資料にもなっています。

檜図屏風 狩野永徳筆

八条宮邸の襖絵として描かれたもので、狩野永徳の最晩年の作品です。 水辺に枝を伸ばす檜の古木がダイナミックに描かれています。

観楓図 狩野秀賴筆

狩野派の2代目元信の次男または孫とされる「狩野秀賴」による風俗図屏風で、紅葉の名所「高雄」での紅葉狩りが描かれています。

10/20~11/29

松林図屏風 長谷川等伯筆

華やかな智積院の楓図と同じ、長谷川等伯による屏風ですが、こちらは墨だけで描かれたもので、墨の濃淡だけで松林に吹く風や張り詰めた空気感が感じられます。 紙の質や継ぎ方の雑さから、障壁画の下絵ではないかという説もあるようです。

10/27~11/29

洛中洛外図屛風(舟木家本)岩佐勝以筆

2016年に国宝に指定された、岩佐又兵衛による洛中洛外図屏風です。 10/27~11/1は、上杉本と同時期に公開されますが、展示場所は異なるようです。

11/3~11/29

方丈障壁画 狩野松栄・永徳筆[聚光院/京都]

若き狩野永徳が、父の松栄と共に取り組んだ障壁画38面が国宝に指定されています。 今回は4面が公開されるようです。

展覧会 概要

※この展覧会は、30分単位の枠で時間を指定する事前予約制です。

期間:2020/10/6~11/29
休日:月曜日(11/23は開館し、11/24が休館)
時間:9:30~18:00(金土は~21:00)
料金:一般¥2,400、大学生¥1,400、高校生¥1,000

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