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国宝-工芸|太刀 銘 定利(綾小路定利)[東京国立博物館]

国宝DB-刀剣

国宝『太刀 銘 定利』

作者の「定利(さだとし)」は、鎌倉時代の刀工で、京都の綾小路に住んでいたので「綾小路定利」と呼ばれる。 この他の定利作の刀剣では、東京国立博物館と日枝神社が所蔵する太刀が、重要文化財に指定されている。

細身の太刀で、茎は「雉股形(きじももがた、雉子股形とも)」という、平安時代からの衛府の太刀拵に用いられた、段がついて細く伸びている。 刃文は、丁子と小乱れが混ざる。

徳川4代将軍の家綱が、寛文3年(1663年)に日光参りをした際に、岩槻藩の阿部家に与えたもので、明治まで同家に伝わる。 明治28年(1895年)に、阿部正桓から明治天皇に献上された、旧御物。 

この国宝を観るには

東京国立博物館の刀剣コーナーに、数年に1度は出展される。 他館への貸し出しも比較的ある。

公開履歴

2022/10/18~12/18 東京国立博物館 150周年「国宝 東京国立博物館のすべて
2021/8/24~9/12 京都国立博物館「京の国宝
2020/6/2~6/14 東京国立博物館 13室
2019/9/27~10/22 大分県立美術館「日本の美意識」
2018/9/29~11/25 京都国立博物館「京のかたな

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-288
【指定番号】00002-00
【種別】工芸品
【指定名称】太刀〈銘定利/〉
【ふりがな】たち〈めいさだとし〉
【員数】1口
【時代・年】鎌倉時代
【寸法・重量】刃長78.7cm、反3.0cm、元幅2.8cm、先幅2.0cm、鋒2.8cm
【品質・形状】鎬造、庵棟、腰反り踏張りの高い太刀姿。地鉄は小板目よくつまり、地沸が細かくつき、刃文は匂深く、小沸の深い小乱に丁子を交え、足やや小ずみごころに頻りに入る。
【作者】定利
【画賛・銘等】「定利」
【所在地】東京国立博物館
【国宝指定日】1951.06.09
【説明】定利は京都の綾小路に居住したことから綾小路定利と呼ばれ、文永頃の刀工と伝えられるが、太刀姿や鍛え、刃文などの作風からは鎌倉前期の刀工とみられる。定利の作中でも、本太刀は、地鉄刃文ともに明るく冴え、刃文が華やかで、特に堂々とした美しい太刀である。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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