兵庫鎖太刀(上杉太刀)刀身銘一[東京国立博物館]

兵庫鎖太刀(上杉太刀)刀身銘一[東京国立博物館]

国宝『兵庫鎖太刀(上杉太刀)』

兵庫鎖太刀(上杉太刀)刀身銘一[東京国立博物館]

「兵庫鎖太刀」は、刀を下げるための「帯取(おびとり)」が細い金属を編んだ鎖で出来ているもので、奉納用として多く作られた。 春日大社や大山祇神社にもいくつかの兵庫鎖太刀が伝わっており、国宝に指定されている。

兵庫鎖太刀(上杉太刀)刀身銘一[東京国立博物館]

鞘は、漆の上に金粉を多用する沃懸地(いかけじ)の技法で、飛ぶ鳥の模様を描き出しており「群鳥文兵庫鎖太刀」とも呼ばれる。 鐔(つば)は、飛ぶ鳥が透かし彫りになっている。

兵庫鎖太刀(上杉太刀)刀身銘一[東京国立博物館]

中の太刀は、備前国(現在の岡山県)で活躍した「福岡一文字派」によるもので「一」の銘が入っている。

兵庫鎖太刀(上杉太刀)刀身銘一[東京国立博物館]

『兵庫鎖太刀』の来歴

上杉家に伝わった刀で、装飾性の高い拵えが揃っている。 上杉家から静岡県の三嶋大社に奉納したが、明治時代に皇室に献上され、現在は東京国立博物館の所蔵品になっている。 この時、北条氏から奉納された「兵庫鎖太刀 (三鱗文)中身無銘伝一文字」も一緒に献上され、現在は重要文化財に指定され東京国立博物館に所蔵されている。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-289
【指定番号】00003-00
【種別】工芸品
【指定名称】兵庫鎖太刀〈刀身銘一/〉
【ふりがな】ひょうごぐさりたち〈とうしんめいいち〉
【員数】1口
【国】日本
【時代・年】鎌倉時代
【寸法・重量】総長113.0cm、刀身長77.8cm、反り2.9cm、元幅2.9cm、先幅2.1cm、鋒長2.7cm
【品質・形状】拵:柄は白鮫を着せ、総金具銀地、鞘と鐔の覆輪が無地である他は、鍍金透彫の技法を用いて群千鳥をを配し、金沃懸地鞘の地板にも千鳥を蒔絵する。 刀身:腰反り高く、いわゆるかます鋒の形で、鍛小板目よくつみ、映えり立ち沸つきの丁子刃。雉子股形の生ぶ茎に、?下棟角にかけて銘がある。
【画賛・銘等】刀茎に「一」の銘がある。
【伝来・他】上杉家-三嶋大社-明治天皇-国
【所有者】東京国立博物館
【国宝指定日】1951.06.09
【説明】関東管領上杉家に伝来したことから上杉太刀と号す。拵は、平安末から鎌倉時代にわたって流行した兵庫鎖太刀拵である。全体に千鳥文をあしらい、透彫りや高彫り、鞘平地部分の高蒔絵の技法などによって表情豊かに千鳥を表現した華麗な造りである。刀身も拵とほぼ同時代の作と見られる。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

この国宝を観るには

東京国立博物館での展示で数年に一度程度は観ることができる。

2019/5/22~7/7には「静岡デスティニーキャンペーン」の一環で、北条政子が奉納したと伝わる三嶋大社所有(東京国立博物館寄託)の国宝『梅蒔絵手箱』と、本太刀と一緒に明治天皇に献上された重要文化財「北条太刀」と一緒に、三嶋大社の宝物館に里帰り展示される。

※このページの画像は「研究情報アーカイブズ」のものを使用しています。

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