太刀 銘 熊野三所権現長光[個人蔵]

太刀 銘 熊野三所権現長光[個人蔵]

長光のこと

長光は、鎌倉時代の備前(現在の岡山県)で活躍した刀工で、備前長船派の2代目で、父は長船派をおこした光忠。 備前長船派を代表する刀工で、5口の太刀と1口の薙刀の6口が、国宝に指定されている。 丁子や蛙子の華やかな刃文から、後年には直刃の作品も残しており、作風は幅広い。

太刀 銘 長光(大般若長光)[東京国立博物館]
太刀 銘長光[東京国立博物館]
太刀 銘備前国長船住左近将監長光造[林原美術館/岡山]
太刀 銘長光(名物遠江長光)[徳川美術館/愛知]
薙刀 銘備前国長船住人長光造[佐野美術館/静岡]

国宝『太刀 銘 熊野三所権現長光』

この太刀は、茎の表裏にそれぞれ「熊野三所権現」「長光」と銘が入り、熊野権現を信仰したという備前の刀工長光が、奉納用に鍛えたとされる。 長光の前~中期の特徴がよく出ており、刃文はのたれに互の目と丁子が交ざる。

朝廷で、元寇を調伏するための護摩焚きに使用されたともいわれ、熊野大社以降の来歴は以下の通り。 九鬼氏(九鬼水軍)→織田信長→豊臣秀吉→上杉景勝→徳川家康~徳川家~徳川吉宗→福知山藩主朽木家→細川家→個人

この国宝を観るには

公開の記録が見あたらないが、現在は日本刀剣博物技術研究財団が関わっているようで、今後の公開に期待したい。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-00355
【指定番号】00067-00
【指定名称】太刀〈銘熊野三所権現長光/〉
【ふりがな】たち〈めいくまのさんしょごんげんながみつ〉
【員数】1口
【時代・年】鎌倉時代
【寸法・重量】身長75.0cm、反り2.9cm、元幅3.0cm、先幅1.9cm、鋒長3.0cm、茎長21.2cm
【品質・形状】鎬造、庵棟、腰反り、踏張りあり。鋒小。鍛小板目肌よくつみ、乱れ映りあざやかに立つ。刃文匂口つよく締まる出来、丁子乱僅かに互の目交じり、足葉よく入る。
【作者】長光
【画賛・銘等】「熊野三所権現」「長光」
【所有者】個人
【国宝指定日】1952.11.22
【説明】長船長光の一作風を示す同作中の優品で、刃文が締まっているが刃中よく働き、僅かに茎を伏せているが、生ぶ茎で健全である。銘文に熊野三所権現とあるのは、刀工の熊野進行を語る一資料である。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

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