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法華経序品(竹生島経)[宝厳寺/滋賀]

国宝DB-書跡・典籍

竹生島と宝厳寺のこと

竹生島(ちくぶしま)は、琵琶湖の北端に浮かぶ小島で、周囲は2kmほどだが、港のある南側以外は断崖が多く歩くことはできない。 現在は、宝厳寺と都久夫須麻神社に分かれるが、元は神仏習合で島全体が信仰の土地であった。 

宝厳寺は、聖武天皇が夢で天照大神のお告げをうけたことから、僧の行基に命じて建立させたことに始まる。 近江の豪族浅井氏による寄進で伽藍も整い、中世には天皇の行幸がたびたびあった。 豊臣秀吉との関係は深く、遺命によってゆかりの建築物が移築され、寄進された宝物や書状も数多く残っている。

国宝『法華経序品』竹生島経

竹生島の宝厳寺に伝わった、平安時代中~後期の装飾経で、折本仕立てになっている。 元は法華経が全て揃っていたと考えられるが、現存するのはこの1帖と、東京国立博物館に伝わる巻物状の1巻のみで、どちらも国宝に指定されている。 料紙に蝶・鳥・草花・宝相蓮華などを金泥で描き、端正で繊細な楷書で経典が写されている。 

この国宝を観るには

現在は、奈良国立博物館に寄託されており、現地の宝物館などでは観ることができない。 東京国立博物館所蔵の竹生島経より公開の機会は少ないが、奈良国立博物館で公開されることがある。

もう1つの国宝『竹生島経』

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-709
【指定番号】00194-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】法華経序品〈(竹生島経)/〉
【ふりがな】ほけきょうじょほん
【員数】1帖
【国】日本
【時代・年】平安時代
【ト書】寛永丁卯松花堂昭乗跋
【所有者】宝厳寺
【国宝指定日】1954.03.20

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