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国宝-書跡典籍|賢愚経残巻(大聖武)3巻[前田育徳会/東京]

国宝DB-書跡・典籍

大聖武とは

奈良時代の有名な写経で、聖武天皇が直筆で写経をしたという伝承があり、当時の他の写経より文字が大きかったので「大聖武」と通称される。 実際の筆者は、写経生などではないかと考えられている。 大聖武は非常に珍重され、古筆名筆を貼り交ぜる「手鑑」の巻頭に貼られ、有力者のステータスにもなっていた。

料紙は、当時一般的に写経に用いた黄麻紙ではなく、荼毘紙(だびし)という檀(まゆみ)から作られた白い料紙が使われた。 字粒も、当時の標準では1行あたり17文字だったが、大聖武は1行が12~13字の大字で書かれた贅沢なものであった。

参考:大聖武残巻[東京国立博物館]

国宝『賢愚経残巻(大聖武)』3巻

3巻が伝わるが、いずれも当初からのものではなく、継ぎなおされたもので、紙数行数ともばらつきがある。 第1巻は20紙に419行、第2巻9紙に146行、第3巻は1紙に18行が

国宝に指定された『大聖武』

1951年指定 賢愚経 巻第15[東大寺/奈良]
1956年指定 賢愚経残巻3巻[前田育徳会] ※このページ
1957年指定 賢愚経 残巻[東京国立博物館]
1964年指定 賢愚経 残巻[白鶴美術館]

この国宝を観るには

東京都世田谷区の前田育徳会には展示施設がなく、石川県立美術館で公開されることが多い。

公開履歴

2018/4/21~5/20 石川県立美術館「美の力」
2015/4/24~6/7 石川県立美術館「加賀前田家百万石の名宝」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-738
【指定番号】00226-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】賢愚経残巻(大聖武)
【ふりがな】けんぐきょうざんかん
【員数】3巻
【国】日本
【時代・年】奈良時代
【ト書】第一巻 四百十九行/第二巻 百四十六行/第三巻 十八行
【所有者】前田育徳会
【国宝指定日】1956.06.28

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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