国宝『細字法華経』
明治11年に法隆寺から皇室に献納された宝物の1点で、現在は東京国立博物館の法隆寺宝物館で展示されている。 1行あたり32字と、一般的な写経よりもかなり小さな字粒で書かれた法華経で「細字法華経」と呼ばれる。 経巻を納める香木製の経筒が伝来し、附として国宝指定されている。
巻末の奥書に、唐時代の中国の元号「長寿3年(694年)」と、李元恵という人物が書写したことが記されている。 聖徳太子の所蔵品だったとする伝承があったが、太子の亡くなったのが推古天皇30年(622年)なので、聖徳太子の生きた時代より後の時代のものである。
この国宝を観るには
常設展示はされていないが、所蔵する東京国立博物館の「法隆寺宝物館」で数年に1度は公開される。 国立博物館での特別展などに出展されることもある。
公開履歴
2022/11/15~12/18 東京国立博物館 150周年「国宝 東京国立博物館のすべて」
2021/7/13~8/9 東京国立博物館「聖徳太子と法隆寺」
2021/4/27~5/23 奈良国立博物館「聖徳太子と法隆寺」
2018/4/17~6/17 東京国立博物館 法隆寺宝物館
2017/4/11~6/4 東京国立博物館 法隆寺宝物館
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-750
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00237-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】細字法華経(一部七巻)
【ふりがな】さいじほけきょう
【員数】1巻
【国】中国
【時代・年】694年
【ト書】唐長寿三年六月一日李元恵曹写奥
【附指定】香木経箱 1合
【所有者】東京国立博物館
【国宝指定日】1958.05.30
※このページの画像は「研究情報アーカイブズ」のものを使用しています。