国宝『弘法大師筆尺牘(風信帖)』3通
「風信帖(ふうしんじょう)」の名で知られるが、正式名称は「弘法大師筆尺牘三通」として国宝に指定されている。 「尺牘」は漢文で書かれた書状のことで、空海から最澄に宛てて書かれた書状3通を継いだもの。 延暦寺に伝わったが、南北朝時代に東寺に贈られ、その時の寄進状も附として国宝の一部となっている。
三筆の1人として名高い空海が行草体(行書と草書が混ざっている)で書いた漢文の書状で、1通目の出だしが「風信雲書」で始まることから「風信帖」と通称されている。 2・3通目もその出だしから「忽披帖(こつひじょう)」「忽恵帖(こつけいじょう)」と呼ばれる。 3通とも書風が少しずつ異なり、空海の直筆の中でも屈指の筆跡と評価されている。
この国宝を観るには
東寺宝物館での春秋の特別公開で数年に一度程度出展される。 書道関係や仏教や空海に関する展示に出展される場合もある。
公開履歴
2024/8/14~9/8 東京国立博物館「神護寺-空海と真言密教のはじまり」
2024/4/13~5/12 奈良国立博物館「空海 KUKAI」
2023/10/22~11/25 東寺 宝物館「東寺の宝物をまもり伝える」
2019/3/26~5/19 東京国立博物館「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」
2015/9/20~10/22 東寺 宝物館
2014/9/17~10/13 東京国立博物館 国宝室
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-809
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00035-00
【種別】古文書
【指定名称】弘法大師筆尺牘三通(風信帖)
【ふりがな】こうぼうだいしひつせきとくさんつう
【員数】1巻
【国】日本
【時代・年】平安時代
【所有者】教王護国寺(東寺)
【国宝指定日】1951.06.09