国宝『趙子昂書 与中峰明本尺贖』
趙子昂(趙孟頫とも)は、南宋の皇帝の末裔だったが、南宋が滅びると元の初代皇帝フビライに仕える。 役人を務める傍ら、書や画など文人としても評価が高く、特に書は王羲之流をよくし、能書家として高名だった。
趙子昂から、禅僧の「中峰明本(ちゅうほうみんぽん)」に宛てて書かれた書状6通で、漢文の書状を指す「尺牘」としてある。 中峰明本は、元時代に高名だった禅僧で、日本からの留学僧も参禅しており、その書がいくつか日本にも伝わっている。
この国宝を観るには
三菱財閥の岩崎家によるコレクションが元になっている、静嘉堂文庫が所有しているが、公開される機会は少ない。
公開履歴
2022/10/1〜12/18 静嘉堂文庫美術館「響きあう名宝」
2021/6/30〜8/9 三菱一号館美術館「三菱の至宝」
2021/4/10~5/9 4/24 静嘉堂文庫美術館「旅立ちの美術」※コロナで期間短縮
2020/7/8~9/22 三菱一号館美術館「三菱の至宝」※2021年に延期
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-790
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00016-00
【種別】古文書
【指定名称】趙子昂書〈与中峰明本尺贖/(六通)〉
【ふりがな】ちょうすごうしょ
【員数】1帖
【国】中国
【時代・年】元時代
【品質・形状】紙本墨書、折本装
【所有者】静嘉堂
【国宝指定日】1956.06.28